たまたま図書館から借りて来た本、魚住陽子著「菜飯屋春秋」駒草出版の中に「金柑膾」が出てきた。はて、金柑の膾とはいったいどんな物だろうか?」と読み終わった後でネット検索してみたら「大根」と「カブ」の膾が出ている。眺めてみれば何の事は無い金柑と根菜を合わせた甘酢漬けではないか。
と、一旦は思ったものの、まだ少しばかり金柑が残っている。日にちが経っているから少々張りの無い皮になってしまったが水分が抜けた分、味も強まろうと作ってみる気になった。この日は数日間の暖かさが消えて寒く薄曇りの日で、庭の林檎の選定もしなければならないからフイールドはお休みとして金柑に合わせ野菜を買いに行った。大根やカブで合わせる気は毛頭なくキュウリにしようかセロリにしようかと一瞬の迷いはあったもののセロリを購入してきた。
セロリはピーラーで薄くひいて甘酢と金柑で和え密閉容器で冷蔵庫で馴染ませた。待ちきれなくて1時間ほど寝かして試食してみた。当たり前だが金柑とセロリの味がする。ピーラーを使った事で筋っぽくなってしまったがシャキシャキ感が欲しければ千切りにするべきだったか・・・。とは言え、どう調理して食べようととどのつまりは一緒なのである。男子たるもの細かい事に拘っては大成しないのである。
かの狂犬、一切合切細かい事は意に介さず傲慢不遜、太陽皇帝を目指して居る。金柑膾でも食して正気に戻ると良い。しかしながら狂犬病発症してしまうとワクチンは無いのだそうな…。まあ、孤老の膾小鉢一杯の幸せなど知らないのが狂犬たる所以だろうて。

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