10月の頃、試作見本として5部ほど作ってみたのだがその後になって図表の改訂やら誤記や表記間違いが判明しかなりの頁を作り替えねばならなかった。年内に送らねばならない二部だけ製本する事にして校正したページを差し替えた冊子は綴じずに輪ゴムで止めたまま積んである。と言うのも姥捨て山フイールドと他の二カ所、これは県内の言わば両横綱なのであるが三カ所の「生態系指標種で観る環境健全度簡易比較表」が出来上がっていないからなのだ。和綴じしてから完成稿を作ったら再度、糸切りをして製本しなおさねばならなくなる。
てなもんや三度笠、でとりあえずの二部製本になったのだった。一部はトレイルカメラの助成先への報告書でもう一部は高校時代の今は亡き先輩の仏前に供えるために送るのである。姥捨て山の孤爺ではあるけれど高校時代の交友が基で職業選択への道を動き始めたいわば恩人でもある。現役時代の職業とは全く異なる孤爺ではあるけれど、その根底にある考え方は貫いているはずである。まあ、その報告がてら…として送ると言うのが適切かもしれない。コロナ真っただ中の別れだったから見舞いもお別れも無く時を過ごしてしまった現在、斯様な行為で少しばかり気持ちを軽くしたい意味もある。
さて、製本なのだが前回にゲージを作っていたからそれに合わせ印を打ち、ボール盤で穴を開け、刺繡糸で綴じれば出来上がりだ。出来上がってから失敗に気が付いた。それは角の補強に和紙を貼ったのだが、本来は表紙と裏表紙を除いて貼るべきだったのに一緒くたにしてしまった。製本自体に支障はないけれど見た目が悪くなった。糸を切って千代紙で背表紙を作り、その上から再度糸で綴るかとも考えたけれど「そこまでしなくても・・・」でそのままにした。しかし我が美的感覚は「イヤイヤ」している。