夕されば谷田の泥地に鳴く蝦蟇は今夜は鳴かず時とて猛る
夕されば小倉の山に鳴く鹿は今夜は鳴かず寝ねにけらしも 舒明天皇
池の傍振り向き見れば萌え草に蝦蟇はながなが引きたる卵を
天の原振り放け見れば大君の御寿は長く天足らしたり 倭大后
寒すぎて服着たるかな白ボアの襟に指さす今日の花冷え
春過ぎて夏来たるらし白栲の衣干したり天の香久山 持統天皇
沢つたう泥地の池で産む蝦蟇は姿今日のみ明日は隠れめ
ももづたふ磐余の池に鳴く鴨を今日のみ見てや雲隠りなむ 大津皇子
東の樹にさえずりの影見えてかへり見すれば小首傾げぬ
東の野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月かたぶきぬ 柿本人麻呂
夕されば小倉の山に鳴く鹿は今夜は鳴かず寝ねにけらしも 舒明天皇
池の傍振り向き見れば萌え草に蝦蟇はながなが引きたる卵を
天の原振り放け見れば大君の御寿は長く天足らしたり 倭大后
寒すぎて服着たるかな白ボアの襟に指さす今日の花冷え
春過ぎて夏来たるらし白栲の衣干したり天の香久山 持統天皇
沢つたう泥地の池で産む蝦蟇は姿今日のみ明日は隠れめ
ももづたふ磐余の池に鳴く鴨を今日のみ見てや雲隠りなむ 大津皇子
東の樹にさえずりの影見えてかへり見すれば小首傾げぬ
東の野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月かたぶきぬ 柿本人麻呂