立てば出るしこりはありの陰なれば
神の因果と隠す白毛
たちかえるなごりもありの浦なれば神もめぐみをかくるしら浪 隆房の少将
鼠径より飛び出る腸の先かしら
とどめをつける糸のたのもし
雲井よりおちくる瀧のしらいとにちぎりをむすぶことぞうれしき 公顕僧正
白毛の鼠径のつらをおさえつつ
これゆへにこそ立ちままならぬ
しらなみの衣の袖をしぼりつつ君ゆへにこそ立もまはれぬ 便女よりの文
「平家物語 巻第四 還御の段」
神の因果と隠す白毛
たちかえるなごりもありの浦なれば神もめぐみをかくるしら浪 隆房の少将
鼠径より飛び出る腸の先かしら
とどめをつける糸のたのもし
雲井よりおちくる瀧のしらいとにちぎりをむすぶことぞうれしき 公顕僧正
白毛の鼠径のつらをおさえつつ
これゆへにこそ立ちままならぬ
しらなみの衣の袖をしぼりつつ君ゆへにこそ立もまはれぬ 便女よりの文
「平家物語 巻第四 還御の段」