GITANESはその点では潔い。
それとは無関係に・・・。
メーカーがやることなど、程度の差こそあれ
そもそも欺瞞がつきものである。
だから少々のことでは消費者はもう腹も立てない。
しかし、それも場合により猛烈に腹が立つことも
なくはない。
「手で切れます」
詰め替え用の、例えばシャンプーとか液体の石鹸
などの補充パックの「肩」の部分にある、
切り取り線とともに印刷されている文言、
「手で切れます」
あれほど信用できないものはない。
はっきり言って、ハサミを使うべきである。
点線を点線通りに、道具を使わずに切れる者など
超レアのはずだ。そんな奴は選ばれし者だ。
それなのに
「手で切れます」
という文言のみ。
言葉足らずもここに極まれり、である。
「一応手で切れるがハサミ使用をお奨めします」
と書くべきところである。
「『手で切れます』と書いたら本当に
手で切るとは思わなかった。ハサミを使いなさい」
と書いた方が親切である。
「ハサミを使うほどの分別もないのですか。
なんとかとハサミは使い様と言うが、まさか
あなたはハサミも使えないのですか?」
と書く方が適切かも知れない。
「濡れた手なんてもっての外でしょう。
そんなこともわからないなら固形石鹸を使いなさい」
と誘導すべきとこである。
「濡れた手でダメなのに、シャンプー液がちょっと
ついた手で切れる訳がなかろう!この愚かなる人間よ!」
と言い渡すべきところである。
「えっ?手で切れたのっ!?マジでっ!?
ちょっとあなた、うちの会社へおいでよ!」
とスカウトする文言も積極的でよろしい。
それら多様な可能性をすべて無視して
「手で切れます」
だけでは、メーカーの責任を果たしたことに
ならない。
そもそも「手」ではなくて「指」だろうに。
ということで今日も私はハサミを使わず、
切れ目が点線を大きく逸脱し、あとは力任せに
引っ張るもんだから、想定外の部分がビローンと
伸びてしまい、内容液が変なところから
飛び出すのを制御するのに四苦八苦しつつ
「まったく、メーカーというのは・・・」と
呟いているのである。
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