GITANES嗜好者以外でGITANESと正確な
スペルで書ける人は少ないし、そんな必要もない。
それとは無関係に・・・。
刺繍の「繍」という文字の、さらにその
ややこしい方・難しい方・画数の多い方
と言えばお判りいただけるだろうか。
その文字は機種依存文字らしいのでここには書かないが、
糸へんは同じで、旁の下の方がもうなんだか
複雑な障子の桟みたいになった、あの文字である。
文字である以上筆順があるが、昨日まで正しい
筆順を知ることを放棄していた。
ついに知ってしまったのだが、多分今後書くことは
ないだろう。
私が「勝手に巨大化する文字」と呼ぶカテゴリの
文字の一つである。
「勝手に巨大化する文字」とは、
書いているうちに意図せずでっかくなる文字である。
例えば、四条畷 と書いたとき 「四条」はまあ
平静な大きさに収まるのに「畷」は突如巨大化する。
書き慣れていない文字、筆順があやふやな文字、
そもそもあっているかどうか自信のない文字は
書いているうちに勝手にでっかくなる。
天蓋 なんて書いたときは、天は普通なのに
蓋はビジュアル的に天の3割増ぐらいにでかい。
ただし、墾田永年私財法 の「墾」は
「勝手に巨大化する文字」ではあるが、
墾田永年私財法の先頭にあるもんだから
墾 に続く 田永年私財法 もつられて
でっかくなりがちなので、全体のバランスとしては
おかしくなりにくい。
「韜晦」なんて書くことはほぼないが、
これはもう両者ともでかくなる。
どう書いたら多少なりとも上手く見えるかが
わからない漢字は、勝手にデカくなる。
「憂鬱」もその代表だろう。
憂を書いている時点で、「あれ、他の文字より
ちょっと大きくなったかな」と思った直後
鬱 を書いたらさらに悲劇的にでかくなる。
書いているうちに、文字と思えなくなってくる。
ゲシュタルト崩壊という現象なのであるが、
鬱 なんて天空の城に思えてくる。
と、いつも以上にどうでもいいお話でした。
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