the other side of SmokyGitanesCafe
それとは無関係に・・・。
 





GITANESを吸いながら読みたいのに。
それとは無関係に・・・。


朱泥抄。
篠田桃紅が1979年に出していた本がリバイバル
された。
100歳を超えた というところばかりクローズアップ
されているように思え、どうもそこが納得いかないのだが
これと同じように数年前にリバイバルされた「墨いろ」を
買ったとき、彼我の差・なんていうと本当におこがまし
すぎるのだが、あまりにも来し方が違い過ぎて、
一行ごとに調べ物をしたり深く納得したりしながら読み
愉しかったことをおぼえている。
墨いろ の次が朱泥抄というのは色の対比なのだろうかと
感じたが、カバーの見返しに

前の集「墨いろ」と比べて、墨の作に朱泥を捺したような
気もするし、

とあり、自分の直感もいいところを突いたのかな
なんて微妙に得意をおぼえたのだが、それに続き

また、ささやかな二曲一双を、墨と朱で書いたような気もする。

とあった。もうこの見返しを読んだだけでも
単純にパンチを食らったような感覚になる。

墨と朱が対比し、その上それらがともに立つことを
二曲一双 と言うセンス。
そういうセンスに恋い焦がれる。


(墨と朱が供に在ったのは)
墨がもつ己の厳しさに堪えられなくなって求めた
一点の温かさが朱であるかもしれない  と。

こう表現されてしまったら、うかうかと安易に
落款など押せなくなってしまう。

そもそも落款を押すような生活を送ってないけどな。





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