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それとは無関係に・・・。
 



GITANESを忘れていった出張は辛かった。
それとは無関係に・・・。

ケータイの手続き(webで) 上、運転免許証の番号が
必要になり、財布を開いた。
免許証入れはもっていない。定位置は財布の中である。
で、免許証は入っていなかった。

おや、カバンの中で落下したのか、デスクの上に置いたのか
他の財布に入れ替えたのか、といろいろ調べたが
こういう場合は常に「どこを探してもない」。
スーツやズボンのポケットも全て確認したが、ない。
どのカバンの中にもない。

どこでなくしたのか。
どこかの手続きで使ってそのまま帰って来てしまったのか、
クレジットカードなどを取り出すときに誤って免許証を
落としてしまったのか。
いやそれとも鎮静剤で記憶をなくしてしまっている間に
(第2595話参照)とんでもないことがあったのか。

とにかく早く手続きをしなければならない。何をするべき
なのかはわからないが、とにかく早くしなければならない
気がした。
そうしなければ私の免許証を使って金を借りられて
萬田銀次郎風が取り立てにくるかも知れない。
あるいはどういう経緯か私ではない私が偽造パスポートで
ガザ地区に入りあんなことやそんなことを仕出かすかも
知れないではないか。

まず、ネットで調べる。
「警察に速やかに『紛失届』の手続きを。
その次に免許センターで『再交付』を受ける。
免許センターでは午前と午後に1時間受け付ける時間帯がある。
書類添付用の写真は自分で用意しておく。別途費用も要る。
本人確認ができる書類持参。
即日交付される。警察署や免許センターへは自分で運転して
行かないように。免許証がないのだから。」
とある。なるほどイチイチ納得する。

次に念のため免許センターへ電話した。他に知らない情報が
ないかの確認のためだ。
「警察にまず紛失の届けを出して、その後に平日の10時に
証明写真と本人確認書類を持参、費用は●●●●円とのことですが
どうしたらいいでしょう(その他に漏れはないでしょうか)?」

先方「あなたが今仰った通りにやっていただければいいと思いますよ」
という、落語『池田の猪買い』や『米揚げ笊(いかき)』の一場面と
そっくりなやり取りになった。
「ああ、それと亡失届をしたときに紛失の『受理番号』が出されます
ので、その書類も持ってきてください」
と付け加えられた。よかった、付加情報があった。電話した甲斐が
あるというもんだ。


翌日は日曜日だったが警察署へ行く。
手続き自体はスムーズに運んだが、「いつ亡くしましたか?」
という質問には困った。それがわからないから困っているのだ。
「では最後に見かけたのはいつですか?」と訊き直されたが
確実に分かっていることは「春の免許証更新時です」
としか返事できなかった。なくしたかも知れない期間が3か月も
あるということになる。
担当警察官「そうしますと、その間の行動範囲が・・・という
ことになります。どこへ行きましたか?」
「いやいや、いろんなところに行きましたね」
「地域的には?他県とかも?」
「ええ、行ってます」
「落とし物の免許証は警察へ届けられたら連絡が来ると
思ってください。こっちの警察には届いておりません。
他県の警察のことはちょっとわかりません。脅す訳ではないですが
もし他県で落としていて、それがまだその地の警察に届けられて
いないとしたら、脅す訳ではないですがどんなトラブルになるか
わからないので、もしご心配であれば脅す訳ではないですが
可能性の高い現地の警察にも届を出しておいた方が確実なんです
けどね、脅す訳ではないですが。」
と婉曲にきっちり脅された。
とにかく受理してもらった。

あんなに脅されるとさすがに気持ち悪い。
隣県の、もっとも訪れた回数が多い場所の管轄警察署に電話した。
まだ届けられていないとのこと。
こちらの女性担当官はあっさりしたもので、脅されることもなく
「拾得と届のタイムラグもある可能性があるので、時折
電話でかまわないのでお問い合わせください」とのこと。
まあそんなところだろう。

翌日月曜日、免許センターへ。
こんなに免許証をなくす人が多いのかと思うほど、再交付の
窓口に人がいた。なぜかほとんど高齢男性、作業着姿で
『どこで買ったんだろう』と思うようなキャップを皆
被っていた。いやお揃いではない。それぞれが変なキャップだった。
1時間ほどで再交付完了。
そんなに時間はかからなかったが、紛失届手続きや電話、再交付など
トータルするとそれなりの時間と手間がかかり煩わしい。
当然「なくさないようにする」ことが大切である。

さて、結局なくした免許証は家で発見した。
発見した途端に、どうしてそこにあるのかすべて思い出した。
うん、自分がやった。
やれやれほっとした。
警察署になくしたはずのそれを持参。これも返納というらしい。

これで自宅に萬田銀次郎がやってくることはないだろうし、
某国の諜報機関につけ狙われることもなくなった。
徒労に違いないが、勉強にはなった。


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