年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

ココイチの福神漬を食べに

2021年03月05日 | 宅老のグチ
入院中にココイチの福神漬を知り、食べに行く。午後一時だったので、空いていた。店員に一番簡単なカレ-を聞く。出てくるカレ-は吉野家並みの速さ。
 すぐに福神漬の容器からスプ-ンで3杯取って、ご飯の上に乗せ、検分する。
一見し、福神漬らしいので、福神漬の定義となる(ナタマメ)の存在を確認する。何か普通のス-パ-に売っている福神漬とは違って、ナタマメが小ぶりで、莢の外側が若採らしく、ミドリっぽい茶色となっている。普通はもっと醤油の色に染まっていて、全体に茶色くなっている。色の薄い醤油を使っているのだろうか。
 さて福神漬の隠しメッセ-ジである7種類の野菜が入っているかの確認をする。大根とナタマメはすぐに確認できるが後の5種類が確認できない。店内にある岩下食品製造の福神漬を購入して、確認するが7種類入っていることになっている。茄子、しょうが、レンコンは食事中に区分けできなかった。表示に5種類しかなったが表示違反ではない。ゴマとか紫蘇が普通入っているが見つからない。本当に見つからない5種の野菜はあるのだろうか。
 大根は原料原産地は中国となっている。多分他の野菜も中国だろう。コストの厳しい外食産業ではタダで提供する漬物に高級な原料を使用できない。
 そもそも福神漬は戊申戦争の上野戦争で荒廃し、上野公園として整備されている途中に、酒悦主人が開発した醤油漬の漬物だった。さらに第一回水産博覧会が明治16年3月に上野公園内で開催され缶詰のことを知り、缶詰の中に醤油漬の中に精進野菜を入れたことから始まる。当初の野菜の中には今では考えられない松茸とかタケノコもあった。ただどの時期の福神漬もキュウリは入っていなかった。それはキュウリの切り口が徳川の家紋に似ていて、江戸時代は下品の野菜だった。漢字で黄瓜と書いてあった時もあって、黄色くなって売っていたようだ。原料の手配しやすいキュウリを入れない点ではココイチの福神は正統性がある。
 ココイチの福神漬が何か不自然さがあって正統性もある福神でこれは壱番屋のこだわりだろうか。大根の切り方が他社製福神と異なる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする