先日イチローが日米通算4000安打(メジャー2722安打・8/21現在)を達成したが、合算記録の価値や扱いについて様々な意見が飛び交っている。イチロー自身「ややこしい数字なので。両方のリーグを足しているので難しい」とコメントしている。歴代1位の4256安打ピート・ローズ、2位4191安打のタイ・カップに続き、イチローが歴代第三位になっており、早ければ二年後には歴代トップに立つのも夢ではない。
アメリカのテレビ局記者は「日本の球場は狭く、本塁打ならば議論になるが、安打は広さに関係ない。たたえられるべき」と話し、アメリカメディアはおおむね好意的としつつも、ある記者は「明確に区分すべきで、今後4257安打を打ったとしても、大リーグ記録と言えない」「マイナーの安打数を合算すると、ハンク・アーロン等も4000安打を打っている」との声もある。
そもそもメジャーは日米通算では認定されないと2007年8月に本ブログでも書いたのだが、今回達成時にヤンキースの選手がイチローに歩み寄って祝福した光景が私にはとても意外だった。すでに日本で活躍していた野茂にも新人王を与えるメジャーの懐の広さを感じる半面、王さんの868本塁打ではなくボンズをホームラン記録としているメジャー。アメリカナンバーワンのチームを決める戦いを「ワールドシリーズ」と言ってしまう姿勢が時折見え隠れするが、それは野球発祥の地である自負なのだろう。
ただ日本プロ野球をマイナーと位置付けされると、「なに~こっちはWBC二連覇したんだぜぇ~」とも言いたくなるが、韓国のイ・スンヨプが2003年にアジア記録となるシーズン56本塁打に対する日本での取り扱いを考慮するとあまり強くは言えない。まあ~それぞれ各国の事情とメンツがあるのだから仕方が無いのだろう。
私は今回の日米合算にはいささか違和感を覚えるが、下手に線引きせずに「それにしても大したもんだ」でいいんじゃないかと思う。