夏目漱石の「坊っちゃん」を読んだ。
【解説】夏目漱石が、1906年に文芸雑誌「ホトトギス」に発表した小説。漱石が旧制松山中学校に勤務した経験をもとに、「親譲りの無鉄砲」な青年教師の姿を描いた。登場人物のモデルには諸説ある。「赤シャツ」は漱石自身とされたり、金沢市出身の考古学者、横地石太郎とされたり。主人公「おれ」自身、漱石ではなく、松山中で漱石と同時期に教員をしていた山口県出身の弘中又一だとの説もある。
熊本で石内坪井旧居を見学したほど漱石とはご縁?があるにも関わらず、この歳になって生まれて初めて漱石の本を読んだ。有名な「親譲りの 無鉄砲で小供の時から損ばかりしている」から始まる坊ちゃんは文章がとても軽快なのでさらさらと読めるのだが、何事も斜に構える坊ちゃんは何とも可愛げのない奴で、松山に赴任してからはさらに都会人として嫌な奴ぶりをいかんなく発揮している。だから予想していた先生と生徒たちとの交流もなく、捨てるように淡々と松山を離れることができたのだろう。ただ坊ちゃんの頑固さと仁義を通す人柄にはとても共感した。またこの本を読んで松山へ向かう人は多く、道後温泉や団子、四十島(しじゅうしま・ターナー島)を始め、観光ガイド本としても評価されている。またあれだけ田舎扱いされたにも関わらず松山の人たちは坊ちゃんをとても愛している。きっと懐の大きな人たちばかりなのだろう「ざもし」。約170ページの中編小説なのですぐに読み終えた。読み終えて思う。「これで事前に松山の雰囲気がつかめた」と・・・
そう明日から出掛ける今年最初のひとり旅の行き先は「愛媛県」なのである。
指折りついにあと1本