管理物件内で高齢者の入居者さんが亡くなられた。
毎日お邪魔していたヘルパーさんによると前日までお元気だったが、翌日になったら息を引き取られていたとのこと。20年以上入居されていた方なので、入居当時はまだ60代だった。
今回のような室内での死亡案件も当社ではもう数回目の出来事なので、粛々と手続きを進めて行く。亡くなられた当日の搬送だったのでご遺体も貸室にも傷みも無く、親族の方と荷物の選別をし、二週間弱で残置物をすべて撤去し、内装を施工して募集を開始する。このような発見から搬出まで数時間だった場合でもまだ法的な告知義務が明確ではないため、告知した上で募集を開始する。また今回の状況と物件の条件等から特段賃料を下げる事はしなかった。
親族の方が「ご迷惑をお掛けして本当に申し訳ありません」と事ある毎に平身低頭で謝罪されるのだが、故意でも過失でもなく、個人的には亡くなられる事はごく自然の出来事だと考えているので、そんなに頭を下げる必要はないと思う。短時間で明け渡しが完了出来たのも、親族の方のご協力があってのことである。
人それぞれ様々な最期があり、当然それは自分では選べないが、その人自身がどのような人生を送って来たかによって最期の瞬間は大きく左右されるような気がする。私は故人とはよく喧嘩をしたもので、受話器を何度も叩きつけた事があったが、すぐに謝罪の連絡が入るような可愛らしい方だった。実際に以前担当されていたヘルパーさんたちがわざわざ来社されたのも、きっと故人のお人柄なんだと思う。そして間もなくして申し込みが入った。
心から合掌・・・