高校時代のこと。
親の反対を押し切ってひとり暮らしを始めた同級生が、事故(か病気かなにか)で治療費が必要となったものの、親には援助を頼めずカンパを呼び掛ける内容が教室の後ろの黒板に書かれていた。
賛同した同級生たちは次々とカンパする中、私はひとり違和感を感じていた。
それを踏まえた上でのひとり暮らしじゃなかったのか?その準備はしていなかったのか?それは想定外だったのか?
一人暮らしを始めた時に、英雄扱いだった彼の表情を思い浮かべ、私はやんわりとカンパを拒否した。
あれから30年以上が過ぎ、様々な面でどことなく最近の風潮によく似ていると思い出したって話。