先週公開されたばかりの映画「悪なき殺人」を長野県上田市のレトロ映画館・上田映劇で観た。
【解説】「ハリー、見知らぬ友人」のドミニク・モル監督が、ある失踪事件を軸に思いもよらない形でつながっていく5人の男女の物語を描き、2019年・第32回東京国際映画祭コンペティション部門で最優秀女優賞と観客賞を受賞したサスペンス(映画祭上映時タイトルは「動物だけが知っている」)。吹雪の夜、フランスの山間の町で女性が失踪し、殺害された。事件の犯人として疑われた農夫のジョセフ、彼と不倫関係にあったアリス、そして彼女の夫ミシェルなど、それぞれに秘密を抱えた5人の男女の関係が、失踪事件を軸にひも解かれていく。そして彼らが、フランスとアフリカのコートジボワールをつなぐ壮大なミステリーに絡んでいた事実が明らかになっていく。「イングロリアス・バスターズ」のドゥニ・メノーシェが主人公となるミシェル役を演じ、東京国際映画祭で女優賞を受賞したナディア・テレスツィエンキービッツは、ミシェルと思いがけないタイミングでかかわることになるマリオン役を演じている。
まず最初に凄ぇぇ~面白かった。最近観た映画の中ではぶっちぎりの面白さで、実に大変良く出来た作品であった。映画「羅生門」を彷彿させる内容で、主な登場人物は5人いるのだが、それぞれの不貞行為が偶然の連鎖として繋がっていき、そしてラストに「ほぉ~そう来たか」と爽快感すら覚える結末を迎える。あれこれ書きたいのがネタバレになってしまうのでキーを叩く指を静かに下ろす。116分の上映時間があっという間で、帰り際に少し興奮気味に若い支配人さんとついあれこれ話してしまった。
上映館はそれほど多くは無いが、これは絶対おススメな作品である。