来年3月より当社に新入社員が入社することになった。
我が家の長男(26歳)である。
私は先代から継げと言われたことは一度も無かったのでそれだけは言わないと決めて来たが、2014年の夏に熊本1600km旅の車中で当時19歳の大学生だった息子に「もし継ぐ気があるなら早めに言ってくれ」と一度だけ告げたことがあった。それから大学を卒業し、就職した時点で私の代で終了だと思っていた昨年7月に息子から入社希望の意思表示を聞いた。大学受験に失敗してふらふらっと入社した私の場合とは異なり、社会に出てからそれなりに考えた末での勇気ある決断だと推測する。
ふと先代と自分の年齢を比較してみた。先代の亡父が開業したのは41歳の時で私が二代目となったのは42歳だった。私が19歳で入社した時に父は51歳で、今回私は55歳でなのでほぼ年齢的には同じなんだな~と繰り返される梁瀬家の歴史を感じつつ、30年以上前に私が入社した時の先代の気持ちと重ね合わせる。ただ父の引退は74歳だったのでそれは繰り返されないとは思う。
意思表示から時間があったので、これまで自分の頭の中だけで処理して来たことを明文化して整理すると2013年に勉強した賃貸不動産経営管理士の時のように不思議とすっきりした。また各種書類の整理も行ったのだが、「今度やろう」「いつかやろう」と思って実行して来なかった長年のツケのおかげで本当に不要なものがたくさん出てきた。データ化出来るものを次々に保存したら、驚くほど片付いた。この経験は終活に生かそうと思う。
バレーボールをしていた頃、新入部員の加入がチームに大きな風穴を開けてくれることが度々あった。息子の入社がどのような新風を巻き起こしてくれるのかを楽しみにしつつ、これまで以上に誠実に仕事に向き合いながら、継いで良かったと思われるような事務所にしたいと思う。
どうぞ来春からも引き続き宜しくお願い致します。