高知のレトロ映画館・あたご劇場で映画「まく子」を観た。
【解説】直木賞作家・西加奈子の同名小説を映画化し、小さな温泉街に住む少年が転入生の不思議な少女との出会いを通して成長していく姿を描いた人間ドラマ。温泉街で暮らす小学5年生の慧は、子どもと大人の狭間で戸惑っていた。そんなある日、彼の学校に不思議な魅力の美少女コズエが転入してくる。コズエが抱える大きな秘密を知ることで、慧が今まで見てきた世界は優しく塗り替えられていく。「真夏の方程式」の山崎光が慧役で映画初主演を務め、物語のカギを握る謎の転入生コズエ役には本作が2度目の映画出演となる新星・新音を抜擢。慧の父・光一役を草なぎ剛、母・明美役を須藤理彩が演じる。監督は、長編第1作「くじらのまち」が国内外で高く評価された新鋭・鶴岡慧子。
今年3月に公開された本作品。コズエ役の新音が多彩な表情を見せてくれ、四万温泉の街並みが素敵なのだが、ストーリーの柱となる「再生」と「まく」がどうにも映像では乏しく、主人公の多感な頃の反発心も成長への戸惑いもどうにも今一つに感じた。またどうでもいい話だが、「まく子」って音(おん)と草彅君の煙草の吸い方(吸い込まずにただ煙をはき出す)がちょっと残念で、登場する子供たちは何故か腕を振って歩かない。
ただ草彅君が元気そうだったから何よりだった。