映画「ミスト(2008年公開)」を観た。
【解説】「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」でスティーブン・キングの世界を見事に映画化したフランク・ダラボン監督が、映像化不可能と言われていたキングの傑作中篇「霧」に挑んだ意欲作。激しい嵐が過ぎ去った町に不気味な深い霧が立ち込め、住民たちは身動きが取れなくなってしまう。やがて霧の中に潜んだ正体不明の生物が彼らを襲いはじめ……。原作とは異なる衝撃のラストが全米公開時に大きな話題を呼んだ。
絶望的なエンディングとして以前から話題となっていた作品。見えないままの「敵」だろうと予想していたら結構早い段階で(全貌ではないものの)登場する。スーパーマーケットに取り残された人たちの不安と恐怖から次第に精神バランスを崩し、扇動、宗教論、深層心理が絡み合い精神状態が崩壊していく様子が繰り広げられる。さらに続々と登場する「敵」たちがやたら不気味で気持ちが悪く、一向に希望の光が差すことがない状態のままでさらに絶望の淵に叩き落される駄目押しエンディングを迎える。「敵」よりも何よりも一番怖いのは集団心理なんだろうと思いつつ、この「敵」の正体について最後まで触れない感じはとても好きな展開だった。
ガソリンはいつも満タンにして、店の入り口近くに駐車しようと思った。