映画「グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇(2020年公開)」を観た。
【解説】太宰治の未完の遺作「グッド・バイ」をケラリーノ・サンドロヴィッチが独自の視点を交えたスクリューボールコメディとして「グッドバイ」のタイトルで戯曲化、演出した舞台を大泉洋、小池栄子主演で映画化。戦後の復興期、文芸雑誌の編集長・田島周二は何人もの愛人を抱えていた。さすがにこのままではまずいと思った田島は彼女たちと別れる決心を固めるが、愛人たちを前にすると優柔不断な性格が災いし、別れを切り出すことが出来ずにいた。困り果てた田島は、ガサツで金に金にがめつい担ぎ屋・キヌ子に女房を演じてくれと頼み込む。しかし、泥だらけの顔を洗ったキヌ子は誰もが振り返る美しい女性だった。大泉が田島役を、小池が舞台版でも演じたキヌ子役をそれぞれ演じるほか、水川あさみ、橋本愛、緒川たまき、木村多江、濱田岳、松重豊らが顔をそろえる。監督は「八日目の蝉」「ソロモンの偽証」の成島出。
冒頭銀座のルパンが登場し、映画館内での喫煙シーンも懐かしく、戦後の銀座を始め東京の街並みを楽しめる。小池栄子のガサツさを食べっぷりとダミ声で表現する演出は良かったものの、「誰もが振り返る美人」との設定だとすると最近の彼女はとてもいい感じであるが、今一つミスキャストだった気がした。当時の文豪たちのあり得ないような恋愛感覚は令和の時代に改めて観るとサブタイトルにある喜劇感も薄く感じたのは、観た日にたまたま某男優さんの復帰直後の度重なる不倫騒動で事務所を解雇されたニュースが流れたかも知れない。
ちなみにグッバイとは言うが「グッドバイ」って言わないよな~と思ってしまう。