北海道昆虫同好会ブログ

北海道昆虫同好会は北海道の昆虫を中心に近隣諸国および世界の昆虫を対象に活動しています。

初夏の雨とエゾシロチョウ

2017-07-07 03:39:11 | エゾシロチョウ 
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初夏の雨とエゾシロチョウ

2017-6-24 (土)  雨  20度C

先日、シュウリザクラに発生していたエゾシロチョウの蛹20個ほど採集してきたものが羽化しつつある。


小雨のなか10頭ほどが赤ボケのまわりを飛び回り、ときどきとなりのコクサギの葉などで休んだりしている。



この時期、庭を飛び回るエゾシロチョウは蝶好きの私にとってはうれしい光景だ。


恐らく私の知らないうちに交尾終了した1♀が枝に止まって休んでいるが、この♀に♂たちが盛んにちょっかいをかけにくる。


♀はぴっと腹部を立てて、きっぱり交尾拒否










次から次へと♂のちょっかい波状攻撃が続く。なかには♀に乗っかって前足で♀の羽根をかきむしるあさましい♂もいる。





赤ボケの茂みのやや下のほうに、交尾したままの♂♀ワンペアもいた。


♀が♂をぶら下げる格好で止まっている。♂は交尾中はまるで仮死状態みたいになってまったく動かない。




めざとい他の雄たちがこのペアを発見し盛んにちょっかいをかけにくる。




この際、ぶらさがっている♂には見向きもせず、ひたすら♀に対してかぶさったり前足でひっかいたりを繰り返すが、当然どうにもならない。





雨がひどくなると、やがてエゾシロチョウはみえなくなった。



2017-6-25 (日)  雨  21度C



雨が降りしきる午前中、F氏から電話。


世間話から健康相談からそのうち蝶の話になるといつもの楽しい長電話になる。


最近、沖縄のナガサキアゲハに卵を産ませているようだが、北国の北見ではミカン科植物が手にはいりにくいので困ったな…とか。


雨がやまず、今日はせっかくの休みなのに何もできない。


昼はかみさんの友人がやっている隠れ家的レストランほっこう舎にいった。










この日選んだのは珍しいゴボウ天ソバ。



ソバは手打ち。



ゴボウの天ぷらのほか、ウドなど春の山菜の天ぷらもおいしい。


サービスのコーヒーもとても香りがよかった。




料理も店の雰囲気も家庭的な雰囲気で、このお店はおすすめです。




帰りに雨のなか昔ジョウザンシジミが多産した蘭国の崖(今は樹木に覆われジョウザンシジミ絶滅)をみたり、尾根伝いの道を走ってエゾリンゴの発生木をみたりしながら帰宅した。


ほんとうに雨で何も出来ない日だ。


昨日 交尾拒否を繰り返していたエゾシロチョウ♀、冷たい雨のなかずーっと昨日と同じ赤ボケの枝に止まっていた。




雨の庭、ハナミズキがきれいな花をつけています。






    この項、続く。





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シュウリザクラのエゾシロチョウ羽化はじまる。

2017-07-04 00:20:40 | エゾシロチョウ 
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シュウリザクラのエゾシロチョウ羽化はじまる。





2017-6-23(金) 晴れ


先週、北見市郊外の林道でシュウリザクラに発生していたエゾシロチョウ蛹を枝ごと採集してきて、我が家の赤ボケの枝に付けて置いたのだが、この日一斉に羽化が始まったもよう。 



まだ♂ばかりだが陽が昇ると、羽化がはじまりゆっくり羽根をのばして休んでいるのがあちこちにみられた。












このあと♀が羽化しはじめると蝶の動きがとてもせわしなくなってくるのだが今のところ♂たちはひっそりしている。


♀の蛹はやや遅れて羽化します。


庭では、この時期、赤花のシャクヤクとルピナスが開花している。

シャクヤク。


ルピナス。



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シュウリザクラに発生したエゾシロチョウ。

2017-06-30 22:04:46 | エゾシロチョウ 
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シュウリザクラに発生したエゾシロチョウ。

2017-6-16 (金) 曇のち雨のち曇 24度C

北見市近郊の とある林道へはいってみた。


林道をすすむとシュウリザクラの大木が花をつけて、ミヤマカラスやエゾスジグロが吸蜜中。


シュウリサクラの花。









シュウリサクラの幹。




そのすこし奥で林道は荒れて車が通行不能で えんえんバックでもどることになりまいった。



林道のはじまり付近にもシュウリサクラが花をつけており、エゾシロチョウの蛹と寄生ハチのマユがびっしり。






今年、我が家の庭の赤ボケに毎年発生したエゾシロチョウが、ほぼ壊滅したと思われる。



エゾシロが我が家の庭に飛ばない初夏は寂しいので、少し蛹を採集して庭に移植することにした。




蛹を20個採集して 今春エゾシロチョウ全滅した自宅の赤ボケにつけることにした。 
 





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数千匹のエゾシロチョウ越冬幼虫全滅

2017-06-25 16:18:02 | エゾシロチョウ 
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数千匹のエゾシロチョウ越冬幼虫、3令への脱皮後全滅。

2017-5-27(土)  曇り

昨年、庭の赤ボケに大発生したエゾシロチョウは多数の母蝶がおびただしい数の卵を産卵し、孵化した1令幼虫たちによる多数の越冬巣が赤ボケの枝を埋め尽くすほどでした。




これらが2令幼虫で冬を越し、春になって赤ボケの芽を食べ始めたらきっとこの赤ボケは枯死におちいるのではないかと危惧していました。



春がきて、各地でエゾヒメギフチョウを追ったり、大型遡上ニジマス釣りに出かけたり、ジョウザンシジミやチャマダラセセリの撮影に出かけたり、その他、思いがけない色々な出来事が次々とあって、いつにないあわただしい早春の日々でした。


庭の赤ボケのエゾシロチョウ越冬巣のことをすっかり忘れていたことに気づき、この日観察をしてみました。


多数の越冬後のエゾシロ幼虫の食害で枯死するのではと危惧していた赤ボケは、意外にもけっこう若葉が出ていてなにか不吉な予感。


予感は的中、あれほど多数あった越冬巣は2令幼虫の糞や脱皮殻は多数見られるのに、生きた幼虫がまったくいない。




ウソみたい。




脱皮して3令になったところで何か恐ろしい事が起こって、おびただしい数のエゾシロチョウ幼虫が、忽然とすべて消えていました。





すなわち、2令幼虫の脱皮殻みたいなのが多数あり、2令から3令へ脱皮した直後に何かがおきた可能性があります。




この時期、今年はプラス1℃前後というかなりの寒冷な期間が断続的にありました。


脱皮直後に、おもいがけない強烈な寒気でやられたのでしょうか。


いずれにしても全滅です。


おなじみのアオムシコマユバチの黄色い繭からハチが孵化した状態のものが僅かに見つかりました。





しかし、これは数からいって幼虫全滅の主原因とは思われません。





赤ボケをよくよく捜すと生きているエゾシロ4令幼虫がかろうじて7匹見つかりました。







しかし何だか元気はなくアオムシコマユバチに寄生されているかも知れません。





おそらく数千匹はいたと思われるエゾシロ2令越冬幼虫が3令への脱皮後、一気に壊滅したことが伺えます。


この間、しっかり経過を見ていないので原因はまったくわかりません。


雪が解けてからの観察が殆どなされていなかったことが悔やまれます。


色々な原因が想定されますが全て想像の域を出ないのが残念です。


異常大発生を危惧してはいたものの、毎年それなりに庭を舞っていたエゾシロチョウが壊滅するとなんだかさみしい気分。




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エゾシロチョウ野外での羽化失敗の確率は5% 以内

2016-06-26 21:00:21 | エゾシロチョウ 
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エゾシロチョウ野外での羽化失敗の確率は5% 以内


蝶を丹誠込めて飼育し、ついに羽化の瞬間がやってくる。

そのとき、なにかの加減で羽化失敗の場合、本当にがっかりしてしまうだろう。

多くは蛹化の際、何らかのトラブルできれいに蛹化できず、羽化前からその個体の羽化失敗は予想できてしまう。

それでは一般的に野外での蝶の羽化失敗の比率はどのくらいのものだろうか。 

おそらくそんなことを考えたり、実際に調べた蝶愛好家は、これまでに恐らく誰もいないとおもう。


今回、我が家の庭にある赤ボケには、おおよそ320個のエゾシロチョウ蛹が確認された。

毎日、朝に羽化するエゾシロチョウをみてまわると、しばしば羽化失敗個体を見ることがあった。

羽化失敗個体は意外と少なくて、2016-6-7に羽化が始まって、全蛹のうち羽化できるものの殆どが羽化し終わったと思われる 2016-6-15 までの間に確認できた羽化失敗個体は10匹であった。















飛翔不可能とおもわれるものから、なんとか飛べる個体まで羽化失敗の程度は様々であった。

興味深いことには、これら羽化失敗個体たちは交尾行動に参加するものはなかった。

羽化失敗♂は積極的に正常♀にせまるものはなく、羽化失敗♀にせまる正常♂はいなかった。

いたるところで行われている交尾行動や交尾拒否行動とは無縁の個体たちであった。

今回、単純に羽化失敗個体の比率をみると 10/320=0.031 約3.1% ということになるが一日中観察していたわけではないので恐らく羽化失敗個体はさらに多いかもしれない。 

おおよそ5%前後といったところが私の推定である。



羽化失敗個体の運命。

これは飛べないなと思われた1♂は翌日、無惨な首無し死体で発見された。なにか凶暴な天敵の餌食になったのであろう。羽化失敗個体の運命は過酷なものであろうことは容易に推定されるがこの個体のように長生きは期待できず、生殖活動に参加することも少ないであろうと思われる。



正常羽化個体でも何者かに襲われあえない最後をとげることがある。 2016-6-26 このところ雨の日が多かったが庭の片隅に泥にまみれた正常羽化1♂の首無し胴無し死体を発見した。



多数のエゾシロ幼虫のため、いったん丸ハダカにされ、花芽もすべて食い尽くされたかに見えたが、かろうじて残った小さなつぼみから赤ボケの花が一輪咲いた。


 丸ハダカになってこれでは枯死するのではとおもわれた赤ボケに2016-6-26現在、どんどん新芽新葉がでて、たちまち復活した。今は多数の♀が産卵しておびただしい数の卵が産まれている。




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