![にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へ](http://outdoor.blogmura.com/sanctuary/img/sanctuary88_31.gif)
![にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へ](http://outdoor.blogmura.com/sanctuary/img/sanctuary88_31.gif)
ソロモン諸島 ガダルカナル島 採集紀行 その3
島谷 光二
1月12日(月)晴れ アスティン山(Mt.Austin)…バラナ(BARANA)村周辺
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/12/b366cb9d2032f57ef1f920bd65fa614f.jpg)
天気は雨が上がって、晴れ間見え始めていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/eb/b177650cb658e5953fad32a3cb5375b1.jpg)
ホテルの好意で6時に朝食バイキングをセットしてくれていて、7時にマイクロバスで採集地に向けて出発する。
カッカムハイウエィーで市街地を南へ5kmほど走ると2号線(Vura2)という大きな道路へ右折し、日本の戦没者慰霊碑を通り、アスティン(Mt.Austin)の山域にあるBARANA村に入る。
この村は、戦時中に野戦病院があった場所で、今でも遺骨や砲弾などが出てくるとのことである。
入村のための挨拶と採集地の案内人がマイクロバスに乗る。
村道の路肩には、ウマノスズクサ類のトリバネの食草がみられる。
採集地を2つに分け、私たち7名はアスティン山(Mt.Austin)のコースに行くことにした。
ところが、コースの分かれ道に行く前に、昨日までの雨で坂道にぬかるみができ、マイクロバスで登ることができない。
そこで、2つのコースとも目的地まで徒歩で行くことになり、弁当、採集用具を背負い、日が照りつけ始めた山道を汗だくで歩き約2kmでアスティン山と思われる場所に到着する。
その場所が最高のポイントと後でわかる。
道路の最高地点からは下りで、谷間に面したり、樹木に花が咲いたりしている場所を探してチョウを採集しながら歩く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/d2/7527969f3ca2838c048d3be88c23318b.jpg)
朝9時近くになるがキチョウ類やトラフタテハ、マダラの仲間が飛ぶが思ったよりチョウの姿が少ない。
トリバネが現れるという広場にしばらくいたが何も現れない。
林道をさらに進もうとしたとき、アオメガネトリバネ♂が林道を滑空する。
自分の赤ネットに向かってきそうである。
その時、私の前にいたNさんの奥さんが「エーイ」の掛け声とともに見事にネットインした。
「島谷さん、これトリバネですよね。」と彼女は初めて採集したアオメガネトリバネを嬉しそうに手をふるわせて見せてくれた。
アスティン山周辺 風が吹き上げる山の上の樹木にビクトリアトリバネが集まってくる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/9a/0b2710f361f0eec6c279bfe86d5ccde9.jpg)
ビクトリアトリバネ♀、アオメガネトリバネが滑空した林道。林道を樹上高く渡るように飛び、ネットインは難しい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/3f/e3128bdf5b88641e3b22d514f29b3664.jpg)
アスティン山の林道を行くと谷から吹き上げになっている場所がポイントらしく、新潟から参加したKさん、福岡のTさんがビクトリアトリバネの♀を採集していた。
森元さんと私は、午前中、林道の空き地やアオメガネトリバネの現れた付近で3時間近く粘っていたが、ビクトリアトリバネ♀とアオメガネトリバネ♀が林道の高いところを横切っただけで1頭も採集できない。
チョウの種類も数も少ない。ときおり飛んでくるパプアモンキやコルドスタイマイを追い掛けて汗だくになる。
しかし、花に止まらない限り、かなりのスピードでなかなか採集できない。
それでも、タイマイ類、マダラ類、シロチョウ類、ジャノメチョウ類を40頭ほど採集して、お目当てトリバネは諦めてアスティン山の集合場所に14時に戻る。
Hさんが丘の上がビクトリアトリバネの採集ポイントらしいと教えてくれる。
その丘の場所に立って、予備に持参した赤ネットをトリバネが集まるという樹木に立てかけたとき、手に持っていた赤ネットに突然、ミドリに輝く大きなチョウが飛びこんだ。
あわててネントをかえすと、ビクトリアトリバネ♂なのだ。どきどきしながら、胸をつぶす。
なんと、新鮮な完全品の♂、慎重に三角紙に入れ、フーと息をする。
すると、下の道路にいる現地のアシスタントさんが叫んでいる。
なんと、私をめがけて道路を渡り、ゆったりと滑空してくるビクトリアトリバネの♀なのだ。
私が着ていた赤シャツか赤ネットに向かって飛んでくるのだ。
赤いネットに近づいたところを慎重に捕り込む。
1日目はヌルかと思っていたので、ビクトリアトリバネのペアの採集に大満足である。
ホテルに帰る途中で、中国人の経営するマーケットでビールを24缶、ワイン2本を森元さんと購入。
帰ってすぐに私は祝杯、森元さんはトリバネがヌルだったのでエネルギーの補給をして、明日こそは、別のグループに聞いたポイントに陣取って頑張ることにした。
採集したビクトリアトリバネアゲハ
Ornithoptera victoriae victoriaeの♂
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/85/3d0b560124fdbeaeebf551d30629d5db.jpg)
Ornithoptera victoriae victoriaeの♀
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/65/1fde140f98e59664987f846ff2d6ce28.jpg)
この項、続く。
![にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へ](http://outdoor.blogmura.com/sanctuary/img/sanctuary88_31.gif)
![にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へ](http://outdoor.blogmura.com/sanctuary/img/sanctuary88_31.gif)