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愛知県に突然オオモンシロチョウ出現 ?????
私の先般の一連のオオモンシロチョウのブログ記事を御覧になった方から下記のような驚くべきコメントをいただきました。
2019-07-06 22:25:29
検索して、こちらのブログにたどりつきました。
愛知県在住です。
無農薬の小松菜に幼虫がおり、子どもが育てています。
検索したところ、オオモンシロチョウと結論がでましたが、再検索すると分布は北海道。本州それも愛知県にいるはずないチョウのようで…。
もし、オオモンシロチョウでしたら、逃しても良いのでしょうか。
よろしければ教えてください。
愛知県にオオモンシロチョウとは驚きです。
視点によっては、けっこうな大ニュースといえます。
何故、これまで未記録であった愛知県に突然オオモンシロチョウが現れたのか類推すればきりがないかもしれません。
自然にオオモンシロチョウ自らが自力で分布を広げたにしては分布にまったく連続性がなく、あまりにも突拍子がないので、きっと何らかの人為が背景にありそうな気がします。
北海道・東北や中国など大陸からの流通物に複数の蛹や卵がついていた可能性、誰かが人為的に放した可能性( これは犯罪的です )、愛好家が飼育していた個体が不注意で複数個体逃げた場合、等がまず頭に浮かびます。
愛知県のオオモンシロチョウが北海道・東北の個体群に由来するのか、中国など大陸系由来のものなのかはチョウの前脚1本いただいてDNA 解析をすればわかるかもしれません。
2018-9月 北海道北見市で羽化したオオモンシロチョウ♂
2018-9月 北海道北見市で羽化したオオモンシロチョウ♀
ところで、ご質問の羽化したオオモンシロチョウを放蝶してもよいかどうかについては、現時点では絶対に野外に放さないことをお勧めします。
私も昨年、羽化させたオオモンシロチョウは全て標本にしました。
オオモンシロチョウは恐ろしい攻撃的外来種の側面をもった蝶です。
特に侵入初期には、しばしば想像を絶する猛烈・爆発的な繁殖力を発揮する可能性があります。
北海道の例をみるまでもなく、燎原に火事がひろがるような勢いで急速に分布をひろげ、無農薬野菜農家などには多大なる被害が出る可能性があるほか、在来種のモンシロチョウやスジグロシロチョウ等の生態系を大きく攪乱(駆逐してしまう)することが考えられます。
北見市では最初の一匹が発見されたときは、発見者の小学生を褒め称え、愛好家はなんとかオオモンシロチョウを見つけようと躍起になったものです。
しかし、数年後の惨状は何度もブログなどで紹介したとおり北見市から在来のモンシロチョウやエゾスジグロチョウは消え、飛んでいるのは全てオオモンシロチョウといった恐ろしい世界になってしまいました。
その後の長い経過では、オオモンシロチョウは恐らく、農薬や寄生蜂とのバランスや、食草を食い尽くして幼虫群自滅など、種々の理由から徐々に自然消滅したかに見えましたが昨年、我が家の庭の小松菜に忽然と姿をあらわしました。
2019-7-6 我が家の庭に力強く飛翔中のオオモンシロチョウ1♂を発見しました。これからどうなってゆくのか慎重に経過をみたいと思います。
ところで、愛知県のオオモンシロチョウは学術的にもとても興味がありますが、まず新聞やテレビに報告して、マスコミの力を借りる形で現状を把握するのがよいと思います。
もし出来ましたら、2019年、愛知県で発見されたオオモンシロチョウ として北海道昆虫同好会雑誌の jezoensis に御寄稿いただければ幸いです。
北海道昆虫同好会事務局の南陽堂のHP にメールアドレスをいただければ、こちらからご連絡したいとおもいますのでなにとぞ宜しくお願いいたします。
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愛知県に突然オオモンシロチョウ出現 ?????
私の先般の一連のオオモンシロチョウのブログ記事を御覧になった方から下記のような驚くべきコメントをいただきました。
2019-07-06 22:25:29
検索して、こちらのブログにたどりつきました。
愛知県在住です。
無農薬の小松菜に幼虫がおり、子どもが育てています。
検索したところ、オオモンシロチョウと結論がでましたが、再検索すると分布は北海道。本州それも愛知県にいるはずないチョウのようで…。
もし、オオモンシロチョウでしたら、逃しても良いのでしょうか。
よろしければ教えてください。
愛知県にオオモンシロチョウとは驚きです。
視点によっては、けっこうな大ニュースといえます。
何故、これまで未記録であった愛知県に突然オオモンシロチョウが現れたのか類推すればきりがないかもしれません。
自然にオオモンシロチョウ自らが自力で分布を広げたにしては分布にまったく連続性がなく、あまりにも突拍子がないので、きっと何らかの人為が背景にありそうな気がします。
北海道・東北や中国など大陸からの流通物に複数の蛹や卵がついていた可能性、誰かが人為的に放した可能性( これは犯罪的です )、愛好家が飼育していた個体が不注意で複数個体逃げた場合、等がまず頭に浮かびます。
愛知県のオオモンシロチョウが北海道・東北の個体群に由来するのか、中国など大陸系由来のものなのかはチョウの前脚1本いただいてDNA 解析をすればわかるかもしれません。
2018-9月 北海道北見市で羽化したオオモンシロチョウ♂
2018-9月 北海道北見市で羽化したオオモンシロチョウ♀
ところで、ご質問の羽化したオオモンシロチョウを放蝶してもよいかどうかについては、現時点では絶対に野外に放さないことをお勧めします。
私も昨年、羽化させたオオモンシロチョウは全て標本にしました。
オオモンシロチョウは恐ろしい攻撃的外来種の側面をもった蝶です。
特に侵入初期には、しばしば想像を絶する猛烈・爆発的な繁殖力を発揮する可能性があります。
北海道の例をみるまでもなく、燎原に火事がひろがるような勢いで急速に分布をひろげ、無農薬野菜農家などには多大なる被害が出る可能性があるほか、在来種のモンシロチョウやスジグロシロチョウ等の生態系を大きく攪乱(駆逐してしまう)することが考えられます。
北見市では最初の一匹が発見されたときは、発見者の小学生を褒め称え、愛好家はなんとかオオモンシロチョウを見つけようと躍起になったものです。
しかし、数年後の惨状は何度もブログなどで紹介したとおり北見市から在来のモンシロチョウやエゾスジグロチョウは消え、飛んでいるのは全てオオモンシロチョウといった恐ろしい世界になってしまいました。
その後の長い経過では、オオモンシロチョウは恐らく、農薬や寄生蜂とのバランスや、食草を食い尽くして幼虫群自滅など、種々の理由から徐々に自然消滅したかに見えましたが昨年、我が家の庭の小松菜に忽然と姿をあらわしました。
2019-7-6 我が家の庭に力強く飛翔中のオオモンシロチョウ1♂を発見しました。これからどうなってゆくのか慎重に経過をみたいと思います。
ところで、愛知県のオオモンシロチョウは学術的にもとても興味がありますが、まず新聞やテレビに報告して、マスコミの力を借りる形で現状を把握するのがよいと思います。
もし出来ましたら、2019年、愛知県で発見されたオオモンシロチョウ として北海道昆虫同好会雑誌の jezoensis に御寄稿いただければ幸いです。
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