お散歩日和となり、久しぶりに皇居東御苑を散策して来ました。
旧江戸城の正門の大手門は、高麗門と渡櫓門からなる桝形門で、渡櫓門の屋根上には、一風変わった鯱が飾られており、櫓や門は江戸城の風格を感じる景観がみられます。
門の中には、以前に使用されていた大きな鯱が保存されています。
大手門をくぐると、警備の詰所だった同心番所と最大の検問所だった百人番所が保存されています。
「中之門」の石垣では、江戸城最大の巨石が用いられた布積みという技法の築石が見られます。
中雀門跡の石垣には、表面が焼けただれた痕跡が見られ、幕末の火災で損傷した様々な模様が描かれたような石も見られ、修復されないまま残されているようです。
中雀門の先には、果樹古品種園では、大きな柑橘類が沢山実を実らせていました。
御苑の南端には、高さ16mの三重の櫓「富士見櫓」が残されており、一時は天守閣に代用されていたそうで、優美な姿が保存されています。
本丸エリアでは、「本丸大芝生」と言われる広大な芝生広場の光景が拡がっています。
本丸休憩所では、江戸城の中心だった本丸が復元された模型が展示されており、外観や構造など当時のままの天守が、1/30のスケールで復元されています。
本丸は、江戸時代に3度建て直されたようですが、3度目の日本一の高層の天守を復元したもので、五重六階の構造で、天守台の高さと合わせて約60mの高さで江戸の町に聳え立った豪壮な天守だったと見られます。
御苑の中心部の本丸と二の丸の間には、城を築いた当時の石垣の東西に隔たる「白鳥濠」が保存されており、乱積みと言われる石積みの姿が見られます。
二の丸庭園では、広い池の周りの回遊式庭園で散策路や滝が流れ落ちる光景が見られ、池にはヒツジグサ、コウホネの睡蓮花や、アサザが咲いていました。
二の丸庭園から本丸跡へ向かう梅林坂の手前には、都道府県の木が植えられた森の道となっています。
梅林坂では、早春には多くの梅が咲く花見スポットとなっているようで、梅林坂と名付けられています。
梅林坂の先には、東御苑のランドマークである江戸城の天守台跡が残されており、約40m四方の巨大な花崗岩が積み上げられた天守台が保存され重厚な存在感が感じられ、天守台からは本丸御殿の表・中奥・大奥があった芝生広場や丸の内のビル街の眺望が拡がっています
天守台の北側の北桔橋門では、深い濠の石垣に囲まれており、江戸城を守る雄大な景観が見られます。
江戸城の壮大な景観や美しい庭園、江戸時代の歴史を感じたぶら散歩の後、北の丸公園の散策を続けます【続く】