「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「春闘はじまる」

2009年02月19日 | ニュース・世相
労働者の賃金見直し・ベースアップ・労働条件改善、等々を目標とした春闘が、昨日から始まった。(1955年以来、毎年春に、賃上げ要求を中心とした労働組合が全国的規模で一斉に行うわが国独特の共同闘争。)

経営者側の発表によると、軒並み赤字転落。中でも50年ぶりの大幅な収益赤字を見込むトヨタ自動車を中心とした自動車労連や連合が、4000円程度の賃上げ要求を掲げて、今春闘がスタートしたという。昨年実績は1000円程度の賃上げであった。

「賃上げこそが、購買意欲の増大を図り、景気回復の原動力となる……」という労働側の主張。
理解出来ない中味ではないと思う。
しかし、長年、労働組合員経験者の目から見ても、今の状態・この不況にあえぐ現状で、大企業だけが賃上げ要求を掲げて闘うことに大義名分が立つのか?いささか疑問である。

何故、昨年・一昨年の景気横ばい状態の中で、血の出るような交渉をせずに、今、中小企業含めて生存そのものが危ぶまれている中での4000円要求なのか。
企業をつぶしては、元も子もないことは百も承知のはずである。もっとも、企業はしたたかで、簡単にはつぶれはしないのだろうが。

それにしても、今は、大企業の従業員擁護ではなく、ワークシェアリングなども積極的に取り込んで、幅広い労働者全体を救うべき時ではないのか…と単純には思う。
ひと頃流行った 「KY」 会社をつぶすかも知れない危険予知・世の中の空気が読めない……二つのKYを犯している気がする。

今は、我慢の時。その代わり、V字状とは行かないまでも、「収益向上の暁には間違いなく、従業員福祉最優先に取り組む」、という約束を取り付けるくらいの、太っ腹な労働側の交渉態度を見てみたいものである。
みんなが貧乏になれば貧乏は目立たない。それが格差社会の軽減につながるのでは……。

        ( 写真: 春闘交渉スタートのテレビニュース )
         
コメント (3)
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