酒なくて 何のおのれが 桜かな……
我々の普段の生活とお酒について少し考えてみたい。 下戸の戯れ言と笑われるかも知れないが……。
一日の呑む量は別として、昨年秋頃から晩酌なるものを始めて、今では夕飯前にホンのわずかながらでも、お酒と名の付くものを口にしないと何故か夕飯の収まりが悪いような気がしてきた。
これがいわゆる晩酌というものの味か…と今更ながら、ゆっくりと味合う心境になっている。
1.8㍑のお酒が、カミサンと二人で12日も長持ちするのだから、推して知るべしの量ではあるが、まるっきり呑まないとなると、何故か口寂しさをおぼえる。
古今東西、お酒のない国、お酒のない歴史は存在しないと言うくらい、人間とお酒のご縁は深い。それだけに多くの逸話・挿話が残されている。 お祝い事には先ずお酒・嬉しければお酒・悲しければお酒・別れの杯などなど。普通の生活の中でも切っても切れないお友達である。
いくら下戸とはいえこれまでの人生で、お酒にまつわる色んなエピソードは当然ながら抱えている。 忘れもしない、いつまでたっても自分の中で時効にならない、人に語れない思い出の酒もある。 これだけは胸にしまって持って行くことにしよう。
最後の将軍となった徳川慶喜が、薩長連合軍に押されて幕府の屋台骨が危うくなった頃に、将軍職に推挙された。その前後のいきさつの中で、薩摩・島津、越前・松平、宇和島・伊達、朝廷・中川の宮らを前に、自らの置かれた立場、先の見えた幕府の頭領への不信感、ありとあらゆる論理を展開して、目の前の酒肴の膳に突っ伏して、「酒の上のことだから…」とうまく逃げた。 こちらはお酒の力・酔いの勢いに乗って、言いたい放題・思いの丈を述べた…(言ったもの勝ち)という逸話を思い出す。 昔だから通用した。
「酒の席のことだから……」「酔いが残っていたから……」一切理由にならない世の中であることを今一度確認しておきたい。 お酒で身を滅ぼす人の少なくなった近代国家で、一人の不注意な深酒で世界に恥を曝す愚行は、何とも寂しい。お酒の上のセクハラでクビになるのも後を絶たない。
次回の総選挙当選者には、資産の公開と共に、お酒の飲める量の公開も必須とすべきである。その量によって、大臣適任か否かの判断材料にするのも、一つの方法では……。
( 写真: 買ってきたお酒を保管する壷と、お猪口と杓子 )
我々の普段の生活とお酒について少し考えてみたい。 下戸の戯れ言と笑われるかも知れないが……。
一日の呑む量は別として、昨年秋頃から晩酌なるものを始めて、今では夕飯前にホンのわずかながらでも、お酒と名の付くものを口にしないと何故か夕飯の収まりが悪いような気がしてきた。
これがいわゆる晩酌というものの味か…と今更ながら、ゆっくりと味合う心境になっている。
1.8㍑のお酒が、カミサンと二人で12日も長持ちするのだから、推して知るべしの量ではあるが、まるっきり呑まないとなると、何故か口寂しさをおぼえる。
古今東西、お酒のない国、お酒のない歴史は存在しないと言うくらい、人間とお酒のご縁は深い。それだけに多くの逸話・挿話が残されている。 お祝い事には先ずお酒・嬉しければお酒・悲しければお酒・別れの杯などなど。普通の生活の中でも切っても切れないお友達である。
いくら下戸とはいえこれまでの人生で、お酒にまつわる色んなエピソードは当然ながら抱えている。 忘れもしない、いつまでたっても自分の中で時効にならない、人に語れない思い出の酒もある。 これだけは胸にしまって持って行くことにしよう。
最後の将軍となった徳川慶喜が、薩長連合軍に押されて幕府の屋台骨が危うくなった頃に、将軍職に推挙された。その前後のいきさつの中で、薩摩・島津、越前・松平、宇和島・伊達、朝廷・中川の宮らを前に、自らの置かれた立場、先の見えた幕府の頭領への不信感、ありとあらゆる論理を展開して、目の前の酒肴の膳に突っ伏して、「酒の上のことだから…」とうまく逃げた。 こちらはお酒の力・酔いの勢いに乗って、言いたい放題・思いの丈を述べた…(言ったもの勝ち)という逸話を思い出す。 昔だから通用した。
「酒の席のことだから……」「酔いが残っていたから……」一切理由にならない世の中であることを今一度確認しておきたい。 お酒で身を滅ぼす人の少なくなった近代国家で、一人の不注意な深酒で世界に恥を曝す愚行は、何とも寂しい。お酒の上のセクハラでクビになるのも後を絶たない。
次回の総選挙当選者には、資産の公開と共に、お酒の飲める量の公開も必須とすべきである。その量によって、大臣適任か否かの判断材料にするのも、一つの方法では……。
( 写真: 買ってきたお酒を保管する壷と、お猪口と杓子 )