「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「飛翔」

2009年06月22日 | つれづれ噺
最初に気が付いたのが3月24日。窓の向こうに見えるアオサギの巣。
2羽の親鳥が交互に卵を抱く姿を確認。巣を架けたその頃の栗の木は、まだ冬枯れたまま。あんなヒョロヒョロっと伸びた枯れ木に巣を架けて……と心配した。

いつしか青々と新芽を吹き、やがて栗の花が咲いた。花は散り、生い茂る緑の葉っぱがアオサギの巣を覆い隠す。外からはほとんど見えなくなった。人間の知恵を遙かに凌ぐしたたかさ。ヒナが孵り成長する頃には、栗の木も青々と成長する。そんなこたーハナから計算ずく…と言いたげである。

そのうち、夕方それも日が暮れ始めるころになると決まったように、巣の周辺が賑やかになる。
3羽のヒナが孵っていた。夕ご飯の餌を持ち帰った親鳥を、待ちこがれていたように騒ぐヒナの鳴き声。

抱卵から丸3ヶ月。長い長い子育てがようやく終わりを告げる日が近い。
羽ばたきを始めたのが2週間前。恐る恐るゆっくりな羽ばたきだったのが、今ではまさに飛び立たんとする勢いで、大きくバタバタやっている。それも3羽のヒナが交互に練習している。

卵からヒナが孵った頃、我々夫婦も飛び立つ計画を練り始めた。元気に飛べるうちに……と、思い切ってヨーロッパへ飛ぶことにした。 こちらの出発は明後日早朝。出来ればアオサギの巣立ち・大空への飛翔を見届けたかった。
残念ながら未だ飛び立たない。しかし向こう4・5日の間に飛び立つだろう。その頃には我が家は留守だ。

まあいい、この3ヶ月、抱卵からヒナへ、ヒナからの成長を双眼鏡越しにしっかり楽しませてくれた。
大きく羽を広げた勇姿も何度か見せてくれた。お互い時をほぼ同じく大空に飛び立つのも何かの縁。元気に成鳥となって、再び向かいの栗の木に巣を架け、楽しませてくれると有り難い。

そのためにも、我々も無事に飛翔を終えて元気に帰ってきたいな……。

     ( 写真: 大きく羽根を広げ飛翔の練習余念がないアオサギ。右の翼の下にもう1羽の頭が見える )
コメント (14)
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