「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「栗の花」

2009年06月10日 | 季節の移ろい・出来事
木々の緑が「新」から「深」に変わる頃つぼみを抱き始め、5月の終わりにかけて花開き、梅雨入りの前後にはしおれていく栗の花。「栗花落」と書いて「ついり」と読むのだそうな。 梅雨に入る頃は栗の花が散り始める頃でもある。

栗の実は、真っ青から焦げ茶色に変身するイガグリ姿を目にすることは多いが、栗の花をことさら気にかけて見る機会は少ないのかなと思う。

花々はもとより、植物はすべからく正直に季節の移ろいを我々に教えてくれる。この栗の花がしおれたり散り始めると梅雨入りとなるように…。

全身を覆うように咲く栗の花。子猫の尻尾を思わせる、触ってみたくなるような白い毛が伸びた細長い花。
これは雄花だという。一本の長いたくさんの雄花の中に、実に目立たないように雌花が咲いている。 
全ての雄花に雌花が付いているわけではないが、雄花の付け根の所に、5㎜ほどの小さな雌花がひっそりと咲いているのだそうな。雌花の先端の白いところがめしべである。

栗の花のにおいは、いにしえより、あまりいい臭いでないものの代表格になる場合が多い。まさに、「香り」でなく「臭い」という方が似合っている。漂白剤や消毒液を想像させる。
余談ながら……栗の花の臭いは、男と女の微妙な綾を描写した下世話な小説を読んだ、若い頃の記憶が一瞬よみがえった。 柄にもなくちょっと赤面…。

そんなことはどうでもいいが、この地方の山間部にとっての栗の実は「がんね栗」と呼ばれるブランド品として全国出荷されている。貴重な収入源の一つでもある。サルやイノシシ・クマなどに根こそぎさらわれることにならないよう祈りたい。秋には十分な実りを見せて、花言葉の通り、「満足」「豪奢」を味合わせて欲しいものである。         

          ( 写真: 白い長い花に覆われた栗の木 )
コメント (6)
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