「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

虫干し。ヨーロッパ紀行 ②

2009年07月05日 | 旅行・レジャー
第2弾は、やはり強烈な画像としての印象が強い古代建築物がターゲットとなる。
パリの中心地からおよそ400㎞。
対岸にイギリス領土を望む、大西洋のサン・マロ湾に浮かぶ小島に築かれた「モン・サン=ミシェル」修道院跡。西洋の驚異と呼ばれるにふさわしい、奇岩の城郭を思わせる幻想的な建物である。

時代の変遷に翻弄され、何度も何度も使用目的が変わるという、気の毒な歴史的建築物でもある。世界文化遺産として登録されている。その建築の歴史は14世紀にさかのぼるのだそうだ。

一度は見る価値のある、それはそれは豪奢な造り。一時は仏英戦争の要塞としての価値を誇った歴史も併せ持っている。 特にこの時期、観光客が押し寄せる一大スポットとなっている。

パリ中心部を数㎞離れると、それはそれは雄大なパッチワークの世界が広がる。バスに揺られること5時間余り。
右を見ても左を見ても牛が中心の放牧地帯、ヤギ・ヒツジ・ウマもしっかり飼われている。行けども行けども延々と広がる緑豊かな牧草地帯。しかも小麦は実って黄金色・トウモロコシの青々した穀倉地帯が目から離れない。

かつて北海道の穀倉地帯の広さに驚いた経験があるが、そんなものではなかった。遙かに広大。
フランスの農業政策まで勉強する観光旅行ではなかったので詳細は分からないが、国家プロジェクトとして農政が行われているかに見えた。これでこそ穀物自給率100%を越える実績を誇るのだろう。

高い? お金を出しての観光旅行で、いったい君は何を見てきたのか?と笑われるかも知れないが、フランス・スイス・ドイツ、それぞれの国で同じように広大に広がる牧草地帯の見事に人の手の入った、ふくいくたる農業政策が、何かしら我が国の置かれた現状と重なって、少し淋しさを感じたことも、旅行記の一つとして残しておきたいな……などと思ってしまう。もっとも、米食とパン食の違いなど、日本には日本の良さがあることを十分認識した上での思考である。いたずらに日本が立ち後れている…などという自己嫌悪優先の発想などではない。

何はともあれ、モン・サン=ミシェル、一度見ておくのに越したことはない絶景である。
海辺に近いホテルで、朝起きがけにベランダに出たら、カモメが頭をこするように飛び交い、エサを欲しがる可愛さもまた旅ならではの一コマである。

モン・サン=ミシェルの雄大さは、画面下の観光バスの大きさを比較対象として見て下さい。

      ( 写真: サン・マロ湾に浮かぶ、奇岩修道院跡。モン・サン=ミシェル )
コメント (14)
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