「消費増税スタート、各地でトラブル」
場内も場外も含めていろいろ物議を醸した消費税の2%増税がスタートした。
令和元年、2019年10月1日は、後年まで語り継がれる記念日となりそうである。
新聞の論調もテレビの報道も「2%増税」とはあまり言わない。「10%がスタートした」と声高に言う。
まるで消費税がない世界から、いきなり10%の消費税を国民に強いたような言い方をする。口裏を合わせたように同じことを言う。
昨日まで8%だったのが10%に。実質2%のアップしただけのことであるのに。
などと言うと「増税に賛成するのはおかしい」「家計のやりくりに無知だ」「国民を敵にまわすのか」とひんしゅくを買うに違いない。
それこそ冗談ではない。年金暮らしの先行き不安の中で、たとえ1円たりとも増税は困る、と考えるのは当たり前。小生ももちろんその一人だ。
だが待てよ。何のために消費税を2%アップさせなきゃならないの??。この議論をもっともっと深く強く説明する報道をするべきではないか。
やたらに政府のやり方や体制批判さえすればいいわけではないだろう。やむを得ない理由がある。その理由をわかりやすく納税者に説いて聞かせるべきだ。もちろん為政者はその説明と理解を得るための努力を惜しんではならない。
税増収分は「幼児教育・保育の無償化」「低所得の年金生活者への給付金支給」という社会保障に充てられる。この大義名分を忘れてはならない。
これこそが、お金を使える人がその一部を税として収め、弱者を救済する『人間の優しさ』ではないか、と思うがどうだろう。
近代的モノの考え方や少子化などで、社会全体が優しさを失いつつある気がしてならない。
そこへ持って行って、政府の思いやりなのであろうが「軽減税率」というわけの分かりにくい話を持ち込んで混乱に陥れる。
何が何でも必要な税なら、全て2%増税1本で行けば良い。何かしら政府の増税批判をかわすまやかしに見えてならない。
一方で従来の8%でまかなえるのなら増税なんてしなきゃいい。必要で踏み切るのなら、公平に負担を受け持ってしかるべき。
その上に、キャッシュレスによって5%のポイント還元などとくれば益々混乱の火に油を注ぐ。
キャッシュレスと増税は別の次元の話で、切り離すべきである。なんもかも一緒くたにして、目先を変えているのかも。
あぁ ややこしやややこしや!!2%の増税は受け入れるとしても、このややこしさは寝苦しさを増す秋半ばである。