いよいよ師走突入。1年間を共に過ごしたカレンダーが残り1枚になってしまった。
最後の月を迎えた我が家のカレンダーには「支払えることに感謝できる人は、金の値打ちを存分に引き出せる」」と大書してある。
決して裕福などではないが、支払いを滞らせることもない生活を送らせてもらっている現状には、大いに感謝している。ただ、金の値打ちを存分に引き出せているか?と問われると、ウ~~ン、どうなんじゃろう。
師走のカレンダーにこんなことが書かれているのを見ると、古典落語に出てくる、遠い昔の掛け取りと借主の攻防を思い出して笑ってしまう。
上を見ればキリがない。下を見るばかりでは面白くない。所詮お金とはそういう性質のものだと思っているので、金の値打ちを存分に引き出せているかどうかは別として、そこそこの趣味に戯れ、友との交流もあり、地域での役割もなんらかの形で対応しながら楽しく生きられている。それで十分ではないか。何でもかんでも金目に換算してしまうと、この世の中面白くもなんともなくなるような気がする。
たった1日を終えたばかりの師走。まだまだこれから大晦日を迎えるまでに何が起こるか分からない。あれこれ考える前に先ずは行動することかな。コロナに負けず、インフルエンザに負けず、普通の風邪にも負けない丈夫な体を保ち、逼迫が迫っている病院のお世話にならない健康状態の維持。これこそが最も大切な裕福さである。
カレンダーに書かれた予定は今のところひとつだけ。さてこれからどんな予定がいくつ書き込まれたら、この1年のお役目から放免されるのだろう。そして、着飾った丑が躍る新たなカレンダーに掛け替えられる。それまではもうしばらくお付き合いを願いたい。