黙々と続く岩国レンコン出荷。仕事納めは?
世に言う一年の締めくくりとなる御用納め。官公庁はおおむね毎年28日であり、29日から正月三が日までの6連休が与えられる。
東京証券取引所の仕事納め「大納会」は30日と決まっている。さて、サンデー毎日の私たちにとっての御用納めというか仕事納めはいったいいつなの?と考えてみる。
コロナ禍の影響で、ついに年末年始の帰省さえままならなくなった広島県に住む倅一家宛てに、お鏡餅や野菜、お菓子などを段ボール箱一杯に詰めて送るため、市内にある宅急便配送センターまで持参した。「仕事納め」などは禁句にも思えるような混雑ぶり。
たった1個の発送、それも専用のカード決済、こちらが勝手に操作して承認を待つだけなのに、待たされるは待たされるは。そこで働く女性の皆さんの動きはまるで戦場の様相である。「早くしてよ」などととても言える雰囲気ではない。
私たち夫婦にとっては、この段ボール発送を終えた時が小さな仕事納めか、などと話す帰り道。黙々とレンコンを掘り年末出荷に間に合わせようとする人たちの姿が目に留まった。
ここにも「仕事納めはいつ?」と尋ねてみたくなる光景が広がっている。もっとも、お正月用の食材として買い求める人が、明日も明後日もいるとすれば、新鮮堀り立てレンコンはやはり値打ちものではある。ギリギリまで掘り続けたい気持ちも理解出来るけど、本当にご苦労さまである。
御用納めの代表格は、あの年越しソバの発祥となった、かつての両替商、今でいう金融機関の大晦日の光景であろうか。1年間に扱った大判小判など金貨のかけらを、練ったソバ粉で集めた。そのソバ粉をさらに練って打って、ソバにして食べることから始まったと言われるあの年越しソバのおはなしであろう。
振り返って我が家の本当の仕事納めは、明日の朝から始まる。まず神棚のお清めと榊などお供物一式を新調する。次いで仏壇の清掃とお花やお供えの新調をする、そして玄関にしめ飾りを装着、正月用生け花を飾るとおおむね迎春準備完了、まさに仕事納めとなる。そのための買い出しも終えた。いよいよ年の瀬も大詰めを迎えた。