今朝早くに山口県東部をゆっくり移動した雨雲集団
梅雨の末期。何事も末期を迎えると、一瞬のきらめきを見せて果てる、とよく言われる。
今年は格別に速かった梅雨の入りが、当初はまんべんなく雨を降らせ、空梅雨でもなく、ほどほどの雨量で農家には穏やかな雨期であったはずである。それでも間もなく迎える梅雨明け宣言に備えて、梅雨前線が末期の一暴れを繰り返すような大雨の襲来ではある。
他人事ではなく今朝は当地の上空に雨雲集団が停滞。1時間に100mm近い豪雨をもたらした。それも中国山脈の懐近くの山間部が大雨の中心で、瀬戸内海に面した海岸線はお陰様で、バケツをひっくり返すような大雨は割と短時間で収まった。近くの国道の一部が約20cm冠水したとの報道はあったが、大事には至らなかった。ただ、山陽本線線路上に停止した貨物列車が朝から夕方まで動かなかったのを見ると、雨災害の大きさが窺い知れて神妙な気持ちにさせられる。列車は全面的に運転見合わせであった。
埼玉や東京などから「豪雨お見舞い」も頂いたが、割とのんびりした返信が出来たのは有り難かった。
一方で、1時間に100mm近く降った地区にも数人の知人がいる。全てに電話連絡したところ、本人の明るい声で「何事もなく過ぎました」と聞かされて、安堵の胸を撫で下ろしている。
それにしても、バケツをひっくり返したような雨。10m先が見えなくなるような雨。みるみるうちに地面に水が浮き上がる雨。こんな雨を久しぶりに体感したが、まさに逆らえない魔物ににらまれて身動きできなくなる恐怖を感じるとは、こんな状態を言うのかと改めて思い知った。何をどのようにしてでも、兎に角自分の生命を確保する最低限の方策は、日頃から考えておかなければならないことを痛感。
これ以上の被災者や損害を出さないためにも、1日も早い平生が戻ることを願いたいのだが。