努力の成果が形になって、芽を出し始めた「瀬戸内のわかめ」70cmにも成長して
地域活動の一つとして2005年4月に発足した「地区社会福祉協議会」。初代会長の信念とも言うべき事業の二大テーマの一つである「地区の環境整備事業」が後に「山を守り 川をきれいに 海を豊かに」という具体的なキャッチフレーズとなって、海を豊かにする取り組みを進めている。
試行錯誤を繰り返す中で、最も効率がよいと思われる「使い捨てカイロの粉末を直接海に沈める」方法で、海焼けを防ぎ藻場の再生を図る取り組みをしてきた。長い年月を経て海藻類が少しずつ芽を出し始め、小さな魚が寄ってくるといったような小さな成果が少しずつ見え始めていた。
さらに数年活動を繰り返すことでこのたび、ワカメの生息が確認された。そして今日、生活環境対策部の担当者から「ワカメが採れました、是非試食してみて下さい」との連絡と共に自宅まで届けて頂いた。
見れば茶褐色に染まる、長さ70cmに及ぶワカメが手渡された。その力強い色と形に、思わず肩を叩き合う感動を覚えた。「他の関係者にも配りたいので」とそそくさに帰っていく軽トラを見送る手が少し震えるものを感じた。
指折り数えて何年を費やしたのだろう。海焼け防止・藻場再生については先人の研究による特許権があり、勝手にその真似をすることは許されない。
様々な文献を漁りながら、一方で特許権を侵害しない方法を模索してきた。今朝のワカメの姿で少し勇気が湧いて来た。ちっぽけな我々の手で重ねるちっぽけな活動が、瀬戸内海の一部を再生する足掛かりになるとすればこの上ない話である。やってみるものではある。
そして今ひとつは、山間を走る県道沿いのがけ下に不法投棄される大型電化製品なども苦労して完全回収した実績もある。時がたてばまた不法投棄を繰り返す不届き者の出現を防ぐために、締め縄を張り、朱の鳥居を備えて「神の領域」を作ったり、パトロールを強化したり、対策を模索しながら「井戸水の汚染防止」にも取り組んでいる。こちらは、地域住民の生命を守る取り組みであり、確実な成果が望まれる。手を休めることなく、今後も活動は続く。
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