味噌煮(その2)
大豆の煮具合は指先で押しつぶしたりして確認していたように思う。
茹で上がったタイミングを見て、熱々の大豆は味噌つぶし機に入れる。
その機械は上に漏斗型をした大きな受け皿が有り、後ろに着いた大きな丸いハンドルを回すと、
受け皿から下の大きな鉄の螺線式に捩れた金具で押しつぶされ、前方に押し出される。
先端には丸い小さな穴が無数に開いた金具が取り付けられていて、
そこからにょろにょろと潰された大豆が繋がって出て来るのだった。
今風に言うとパスタマシンの大型の様な代物だ。
その潰されて出てきた熱々の大豆は、大きなたらいなどで受け、素早く大きな円錐形に丸めて仕上げる。
これを味噌玉と呼んだけれど、そう言えばイガグリ頭の形がそれと似ていると言う事で、
「味噌玉」なんてあだ名を付けられた可哀そうな奴もいたっけ。
(続く)