畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

連載168「父の『味噌天』」(その1)

2018-08-30 12:34:19 | 食べ物

     父の「味噌天」(その1)

  父は数え三歳で母を亡くし、厳しい母親に育てられた。

継母は子育てに甘いといわれることを嫌ったのか、

殊の外に辛く当たった部分も有ったように父はポツンと語ったこともある。

ずいぶん小さい頃からご飯ための米研ぎは父の仕事だったようだ。


 父はそのことは辛くは無かったが、皆が外の小川の水を使って野菜を洗ったり、

米を研いだりしていた。

父は心無い女性たちに「お、また女ご(女中の意)が来たな」とからかわれるのが、

如何にも悲しく辛かったとか。


 そんな育ち方も理由だったのか、明治の生まれの男としては、

台所に立つことも厭わなかった。

でも、辛い思いをしたことからか、母にもそして嫁である妻にも、

食べ物にうるさいことを言った記憶もない。

            (続く)

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雨の合間に種子を蒔く

2018-08-30 05:47:19 | 

 皮肉なことに待望の雨が降り始めたら、今度は止まない。

それでも、雨に切れ間が出来たので、草刈りを止めて種蒔き仕事をスタート。

 

 雨粒で表面が固くなってしまった畝の表面をレーキで掻きならします。

そして、板切れを使い等間隔に播き筋を付けます。

 

 先ずは「チーマディラーパ」を蒔きましょう。イタリア野菜です。

秋のとう菜の一種ですから、種蒔きを遅らせてはならないのです。

 

 次に「アスパラ菜」を蒔きます。甘くて美味しいですよー。

洒落て「オータムポエム」なんて名前も有るけれど、内容は同じで違いは価格だけ。

 

 土の湿り気が多く、さらさらと掛ける訳にはとても行かない。

そこで、種蒔き培土を思い切ってサービスして種子に掛けました。

 

 そして、その上に乾燥防止用に籾殻を蒔きます。

最後に散水して終わりですが、雨の合間の仕事にしては皮肉な散水作業ですね。

 

 次は何を蒔こうか、待望の大根か葉物野菜かとしばし悩んでいる際に娘婿が到着。

午前中は実家の畑を耕しに行き、終えて帰宅し山の畑に駆けつけてくれたのでした。

 畑仕事は初めてで、もちろんこの草刈り機も初経験。

「言って聞かせてやって見せ、褒めてやらずば人は動かじ」なんて言葉も交えて教えます。

 中々飲み込みも良くセンスも上々と見ました。力強い助っ人になりそうです。

夕食には二人でビールで乾杯。蒸し暑くて大汗をかいたのでそれはそれは美味しいビールでした。

コメント (2)
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