「○○」なる名店あり
長岡駅の裏手、町名で言うと「台町」にその割烹「卯月」なるお店がある。
いや、一昨年の12月一杯で閉店することになり、馴染みのお客さんに礼を兼ねて、
連絡を入れたところ予約が殺到し、その前に閉店することになって仕舞ったのだった。
素晴らしいコースの懐石料理が手頃なお値段で食べられる幸せなお店でもあった。
なんで、この静かなたたずまいの小さなお店を知ったかと言うと、あの「中越地震」もきっかけとなっている。
あの中越地震の際に、生意気にも娘がその「卯月」さんで、友達と夕食の最中だったのです。
コース料理をどこまで食べたのか、支払いはどうしたのかなんて、聞かなかったが、
話を聞き、その時のお礼を兼ねて行ってみることになった。いつ頃からそうなったのか、
また開店当時からそうだったのか、完全予約制を取っていた。
娘たちと4人で行ったのだが、席に着きすぐに女将さんと山菜の話に花が咲き始め、娘たちにたしなめられる始末。
頃合いを見計らいながら出てくる料理の味は間違いのない仕事ぶりで、驚かされる。
女将さんとの話も弾んだけれど、支払いの際に顔を見せて下さった、ご主人も料理の味が納得させられるような、
実直、一本気の人柄。
(続く)