土曜日はコンサート。そして日曜日は映画鑑賞と忙しい週末でした。
映画「ベトナムの風に吹かれて」を共に実行委員として盛り上げた同級生の女性が中心になって企画した映写会。
写真の簡単なチラシしか受け取っていなかったし、多忙な彼女からそれ以上の詳しい話は無かった。
チケットを10枚受け取り、知人にお買い上げして頂いたりしていた。
定員150名と言うささやかな映写会で、会場も折りたたみいすと言う質素な環境。
会場に到着すると、駐車場は空いていて定員が満たされるのかと心配になるほど。
前の方の席に陣取って鑑賞体制に入り、気が付くと湯之谷在住の姉の姿を斜め前に見つける。
前日にコンサート前の食事を共にした友人夫婦も少し遅れて入場。予定通りの13時開始となる。
簡単に内容は聞いていましたが、感動の内容。生と死を深く考えさせられる内容です。
映画の本編の前に、長谷川監督が夫や兄弟、親をみとった人たちへのインタビューが紹介されます。
13時開始で終了は16時と長い映画だと思ったのだが、映画は短くその後の展開は想像もしなかったものに。
なんと、「長谷川ひろ子」監督ご自身が来場し、和服姿で登場し驚かされました。
今回が404回目の上映会になると言う事で、全国で上映会が続いているという話です。
元民放のアナウンサーからフリーのアナウンサーに転じたという監督は、優しくそして分かりやすい口調で話されます。
小出病院の院長の姿も見かけて、ただ鑑賞に来られたのかな、なんて思っていましたが壇上で監督と対談。
魚沼地域の在宅医療の説明など、分かりやすく説明。監督の話の引き出し方も上手くてそんな進展になった様子。
生と死、そして看取りについて深く考えさせられる内容で感動の一言に尽きます。
ご主人は製薬会社の社員から漢方薬の研究者に転じ、漢方薬で癌患者と向き合っていたのです。
ところがご自身が耳下腺腫瘍、癌に罹患し闘病するという運命の展開になります。
前向きにとらえ「これで癌患者の気持ちが分かった」と口にし、経過を撮影するように言ったという。
一回の手術の経緯はあったが、その後積極的な現代医学の治療は受けず、在宅のまま亡くなられます。
奥さんである「ひろ子」さんと4人のまだ幼かった子供たちに看取られて在宅で亡くなられます。
耳下腺癌が外部にまで広がり、出血する姿さえ生々しく映し出されています。
亡くなられてもその映像を公開する気は無かったのだそうですが、これはご主人の遺志では無いかと言われ、
ようやく使命と言うか、この事を世に広めるのが大切と考えられるようになったと言います。
今では七回忌も少し前に済まされ、お子さんたちもそれぞれに立派に成長されています。
そんな七回忌のビデオの紹介もあり、最後は何だかホッとさせられるような気分にもなりました。
生老病死と言いますが、誰もが遅かれ早かれ、やがては亡くなってしまいます。
生き方と死に方について、そして看取り方について深く考えさせられる感動の映画。機会が有りましたらどうぞ。