夢見るババアの雑談室

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司馬遼太郎著「城をとる話」光文社文庫

2007-11-12 22:14:54 | 本と雑誌

司馬遼太郎著「城をとる話」光文社文庫
司馬遼太郎著「城をとる話」光文社文庫
石原裕次郎の為に 彼の映画の為に 司馬遼太郎氏が書いた話なのだと 松前洋一氏の解説にある

最初は痛快な部分もないではない物語は最後 非情になる

一人で一城を取ろうとした男の顛末

はなから成る話ではない

されど―と試みた男が見たものは 何であったのか

行く手にある数多の死を思ったか

痛快時代小説―とある

「痛快」だろうか この物語は

されど徒労であったさ

生き延びた藤左が 何処かで そう呟いてこそ 痛快な物語となりはしなかったかとも思う

されど そこまでの絵空事には したくなかったのだろう