加佐矢の母は 養母の晶(あき)は保育園を経営していた
晶は 父親の転勤で 一時 鹿児島で暮らし その時にわたし達を産んだ母マツエと友達になった
一学期だけの同級生
「こぉんな田舎に!ってね びっくりするくらいの大人びた美少女だった」
まだ保母として働いていた晶は 子供を預けにきたマツエと再会する
それからマツエと夫が何かから逃げて故郷を出てきたことが 分かってくる
2人は ひっそりと生きていた
いよいよ危ないとなった時
マツエの夫の真太郎の友人の藤見とに 子供達が分けて託された
一体 何が故郷から追いかけて来ていたのか 両親はソレに殺されたのだと 晶は信じていた
藤見夫妻もソレらに殺され とうとう晶も見つけられー
逃げなさい 生き延びなさい
晶は言った
育ててくれた人は
わたしにとって 母と お母さんと呼べるのは 晶一人
今後の生き方がわからなくなっていた時に目に留まった新聞広告
それは私を藤見の家へ導いた
恐らくわたしのきょうだいに
真 わたしの姉の子供 わたしの甥
わたしは玲(あきら)に 自分の素姓を隠したままでいる
秘密を抱いたままでいる
言えば何かが 悪いことが起きそうな気がするから
晶は わたしの両親のことを その死を話した為に 教えた為に何かに捕らえられた気がする
晶を母を わたしは守りきれなかった
だから玲と真は 守るのだ
敵は分からないけれど
わたしは 戦おう
両親の故郷から来る何かと
運命は その為に わたしを この藤見の家に導いたのだと信じたい