監督 ジョン・ヒューストン
脚本 ジェフ・マグワイヤ エヴァン・ジョーンズ ヤボ・ブロンスキー
音楽 ビル・コンテイ
テクニカル・アドバイザー ペレ
1942年8月 第二次大戦下のウクライナで行われたドイツ空軍対デイナモ・キエフの親善試合をモデルとし その試合では キエフ側が5-1 5-3と圧勝でしたが 負けたドイツ側は勝った選手達を収容所送りとし多くの選手が処刑されたそうです
史実に基づいた映画も制作されているとか
↓ご覧ください
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8B%9D%E5%88%A9%E3%81%B8%E3%81%AE%E8%84%B1%E5%87%BA
「デイナモ ナチスに消されたフットボーラー」 アンデイ・ドウーガー著
なる本も出ているそうです
現実のドイツ軍は映画のようには 寛容であってくれなかったようですね 残念です
こうした出来事に発想と題材を得て制作された映画のようですーでは映画の内容を
1943年ドイツ南部ゲンドルフ捕虜収容所 黒の二ット帽被り這って進む男ウイリアムズは工具で有刺鉄線を切っていき・・・ジャーマン・シェパード・・・軍用犬に吠えられ監視に見つかり射殺されます
収容所の調査にスイス人医師連れ訪れる フオン・シュタイナー少佐(マックス・フオン・シドー)達ドイツ人将校
転がってきたボールを足で抑えたシュタイナー少佐に ハッチ(シルベスター・スタローン)が「ボールを返してほしい」と言うが 少佐は英国のジョン・コルビー大尉(マイケル・ケイン)に返す
サッカー選手であったシュタイナーはコルビーに見覚えがあった
「国際試合を捕虜の間でしている 英国は四カ国からなる」と説明するコルビーに シュタイナー少佐は「国際試合ならドイツがいなければー」と言う
1938年のドイツの代表選手でもあったシュタイナー少佐だった
コルビーはウエストハム・ユナイテッドの有名な選手
サッカーを愛するスポーツマンのシュタイナーは 「試合」を持ちかける
シュタイナーは戦争を「悔やむべき過ち」であると考えていた
コルビーはマトモには受け取っていないが シュタイナーは「君達への挑戦だ」と言う
口調には驕りも悪意も感じられなかった
服・靴・用具一式も支給すると言う
だがコルビーは痩せてふらふらした捕虜達の様子を示し 条件を出す
「特別な配慮がほしい チームは寝食を共にし 肉・卵・野菜をたべさせてくれ
90分 走りぬく体力がない 強いチームにするには 若い連中が必要だ」
交渉でコルビーは練習時間も確保する
捕虜側で大佐たち士官は脱走について色々相談しているが ろくな意見が出てこない
斬新なアイデアでは ベイリーが棒高跳びで塀を越えるーと現実性がない
ハッチは脱走のベテランでキャリアを買われて呼ばれる
彼はシャワー室の監視の兵ハンスとアントンのいい加減さに目をつけていた
彼の計画には実現できそうな具体性があった
コルビーはサッカーができそうな人間を選んでいく
脱走のためにハッチは選手になりたいが 彼にはサッカーの経験なくルールもわかっていない
大佐達はコルビーを脱走させたく思っていた「将校なら脱走を考えろ」
コルビーは答える「脱走計画は上官の娯楽だ 終戦を待てばいい」
戦争が終われば捕虜達は解放される 脱走して失敗すればー死ぬのだ
ドイツ側は試合の許可を求めるシュタイナー少佐に「これはいいプロパガンダになる」と話が大きなものになっていく
シュタイナーは「戦いが終われば 同じ欧州の仲間だ」と捕虜達のことを主張するのだが
シュタイナーはドイツの代表選手だったが 英国には一回も勝っていなかった
ドイツ軍の寛容なところを見せ 最後はドイツが勝つ計画が 進められていく
コルビーはボールさばきがうまいルイス(ペレ)に出会う
ルイス「(サッカーはトリニダードの路上で覚えた (リフテイングなどボールさばきは)オレンジで練習した」
ハッチは脱走のためにドイツ兵の見回りの様子をチェックしている
ハッチの脱走案は上官達から承認された
選手に選ばれなくてもいい 用はないーとコルビーに悪態つくハッチ
シュタイナー少佐はコルビーに決まったことを話す「ひとり歩きして おおごとになった
ドイツの代表チーム対連合軍 8月15日 パリのコロンブ競技場で行われる」
その場にはドイツ・チーム監督となる名選手だったハウプトマン・ミュラーも居合わせた
シュタイナー少佐が連合軍側の捕虜の中でサッカーの選手だった人間のリストを渡す
コルビー一読して「東欧の選手がいない」
シュタイナー少佐「東欧は公式には存在していないことになっている」
コルビー「紳士として勝つ可能性を与えるのが君の義務だ」
強い東欧の選手達は・・・・東欧の捕虜の扱いは苛酷で労働収容所に送られていた
彼らは人間として扱われていないのだ
ハッチは脱走準備でローリー大尉に会う 彼は書類の偽造を得意とし カメラなども組み立て証明書写真も撮る
ハッチの偽名はデユパン 葬儀のためという理由の書類など依頼するが シャワー室の見張りのドイツ兵がサッカー選手のシャワー室へと異動になり 脱走計画が狂う
こうなればなんとしてもサッカー選手たちへもぐりこむしかない
「トレーナーは必要だろう」言い張るハッチだがコルビーは「君を死なせたくない」
ハッチ「オレの命だ」
コルビーは折れた 彼は脱走で死ぬ人間を多く見てきており 無駄に人を死なせたくなかったのだ
コルビー「サッカーチームなので階級はない 」
選手として公平であることを最初に言う
基本練習から始まった 走って体力を養う
腹筋 瞬発力を鍛える
用具が届いてからはボールを使った練習も
他の捕虜達から冷やかしの声も上がるが コルビーは「やっかみだ」と
コルビーが要請した東欧の選手達が送られてくるが 皆倒れそうに痩せこけている
ハッチは「まずはシャワーだ」と案内する
食事しながらも東欧の五人の目は地獄でも見ているかのように暗い
コルビーは彼らを拒否し地獄へ戻すことはできなかった
他のチーム・メンバーも彼らを受け入れる 捕虜仲間 チームの仲間として
「サッカーをやろう 僕らは選手だ」
ペレはハッチに言う「友達だろ だから正直に話す (サッカーの経験なくドリブルもダメだが)ゴールキーパーにならなれる」
コルビーも「筋がいい」
ハッチは大佐からパリへ行きレジスタンスとの接触を頼まれる
「コルビーをサッカー選手たちを脱走させる」
そのために「脱走が可能かどうか調べて協力を頼む」
命がけでこんな手助けを 自分が信じられない」とハッチ
他の選手達が監視のドイツ兵の注意をひきつけている間にシャワー室の上部の壁を伝い 脱走をはかるハッチ
「幸運を祈る」と他の選手達
彼らは人形で点呼もごまかしてくれた
夜を待ち鉄条網を破ってくぐりドイツ兵の側へ抜け 車の横にとりつき 下に隠れ 脱走するハッチ
偽の書類で検問も通過 汽車でパリへ
教えられた店でレジスタンスに連絡してもらい 脱走の応援を依頼する
最初「無理だ」と言われるが 一人がコロンブ競技場と試合の行われる場所を聞くと 「何故それを先に言わない」
セーヌ川に抜ける下水道が競技場の下にあると言う
確認のために彼らは出ていき アジトにルネ(キャロル・ロール)と残される
女性と話すのは久しぶりだと言うハッチ
ルネ「名前を聞くとつらくなる」
責任と希望を感じるから 殺されたと聞くと悲しくなる
彼女の夫は開戦で戦死 息子のフランソワがいた
ハッチはオレは大丈夫だ 孤児のろくでなしだから 家族やペットの話をすることもない
寝言で他のことを言っても気にしないでくれーと言う
ルネはハッチのために息子の部屋をあけた
収容所ではさすがに朝の点呼で人形であることがばれてしまう
レジスタンスの計画はビジター用の部屋に通じる穴を下水から掘る ハーフタイム利用で脱走してくれ
この計画を伝えるために ハッチに収容所へ戻ってくれーと言う
つかまえると見せしめのために元いた収容所へ戻されるはずだからと
死を覚悟して収容所へ戻る決心するハッチは アジトを出て行く時 ルネに偽造してもらった書類を渡す「書類を置いていく 誰かのために使ってくれ」
僅かの時間だが ハッチとルネには何か心に響くものがあったようです
収容所へ戻ってきたハッチは勿論閉じ込められますが 収容所のみんなからは歓声上がり英雄扱いです
大佐達は「神の使者マーキュリーだ」「神話を地でいったな」と感心しています
あとはどうやって閉じ込められているハッチと渡りをつけ情報を手にいれるか
彼らはコルビーを呼びます
ハッチは君を逃がすためにサッカー選手を脱走させるためにパリへ行ったんだ
自分のためでなく コルビー達サッカー仲間を脱走させるために命を賭けて しかもその情報と計画を伝えるために 自分の命は捨てて戻ってきた
コルビー知恵を絞る 苦笑しつつ「救いがたいバカだ」
そうした心意気は ぐっとくるものです
コルビーは試合をするためにゴールキーパーのハッチが必要だとシュタイナー少佐に言います
ハッチの脱走のことでシュタイナー少佐の信頼を裏切ったことは感じながらも
レギュラーのゴールキーパーのトニー・ルイスは骨折した ゴールキーパーがいないと試合ができないと言うコルビーに シュタイナーは軍医が骨折と認めたらーと答えます
トニー・ルイスは わざと骨折します これも侠気(おとこぎ)ですね♪
ハッチを助けるために
選手達は汽車に乗りパリへ
時間を合わせレジスタンスは下水へと 工事を始めます
競技場の観客の中にはルネとフランソワ母子の姿もありました
ドイツ側は感想をもらします「凄い数の観客だ すべての点で異常だよ」
戦争中 人々は娯楽に飢えていました
できれば連合軍側の勝利する姿が見たいのです
シュタイナー少佐は「公正な約束をした」と言いますが 他の人間は手を打っていました
神聖ドイツ帝国が負けるわけにはいきません「ミスしない(買収された)審判をな リスクはおかせない」
試合が始まる前 観客席から降りてフラソワは花を届けに行き ハッチに伝えます
「ハーフタイムだよ」
ハッチはコルビーに花を渡し「ハーフタイムに決行」と脱走する時間を伝えます
ハッチは観客席のルネと目をあわせました
ルネは戻ってきた役目を果たしたフランソワをほめます
試合が始まりました ドイツ・チームはラフ・プレイ しかも買収された審判はドイツのフアウルは絶対にとりません
激しい攻撃に連合軍側の選手に負傷者が出て担架で運ばれます
連合軍側は必要ないフアウルをとられ ペナルテイ・キックで遂にドイツへ3点目を取られてしまいます
複数の選手に襲われ ルイスも負傷退場 連合軍側は10人での試合となります
この時点では4-0でドイツが一方的にリードしています
逆に連合軍側は必死になりました
ハッチもボールを止めるようになります
汚いドイツ・チームの戦い方がわかり 出し抜かれないようになりました
気力に勝る連合軍側が真価を発揮してきます
寄せ集めチームでしたが このまま負けたくない気持ちがチームを一つにするのです
遂に連合軍側のテリーがシュートを決めてゴール
得点しました
4-1で前半終了です
ハーフタイムです
レジスタンスたちが脱走の穴を掘りあげ迎えにきました
しかし選手達は 負けたままでは試合を終われない!
脱走しない決心 穴に下りたハッチをコルビーも説得します
逆転できる! 戻るんだ 勝つ望みはある
ペレもハッチに「お願いだ このままひきさがれない 判ってくれ
今逃げたら試合に負けるだけじゃない」
コルビー「我々は勝てる」
彼らはサッカー選手なのでした
後半 彼らは2点目を取ります
さあこれで あと2点差
4-2で残り15分 連合軍シュート 決まりました これで4-3
ドイツ・チームはもめ始めます
一体の連合軍側
必死に守り続けるハッチ
連合軍側のシュートが決まりますが 買収された審判 ノーゴールだと言い張ります
余りなことにシュタイナー少佐は下を向きます 不公平さが恥ずかしいのです
ここで 負傷を押してルイスが出てきます
ここからのルイス(ペレ)は まさに神です
神のドリブルの美しさ
負傷した箇所をしつこくなぐられてもボールを渡しません
味方からのパスを受け・・・ここで ああここで神のシュートが決まります
いかに美しくすばらしいシュートかは・・・これはもう映画を絶対に観てください
この場面は鳥肌ものです
4-4 同点になりました
さすがの審判もノーゴールとは・・・言えませんでした
シュタイナー少佐も立ち上がり拍手です
「連合軍に勝利を!」観客席から大合唱が巻き上がります
とっころが例によって買収された不正審判がドイツにペナルテイ・キックを与えます
残り時間は1分
観客は「ラ・マルセイエーズ」を大合唱
ラ・マルセイエーズについては↓を
シュタイナー少佐は席を立ち上がり 前に出て見つめます
ハッチとキックする選手のにらみ合い この時点でハッチの視線の厳しさに ドイツ選手は負けています 今まで繰り返してきた試合とはいえない暴力 乱暴 不正
弱気です
ドイツ選手4番のシュートを 力強くハッチが止めました
この瞬間!
観客達は競技場へ降りてきます 余りの数にドイツ兵は阻止できません
観客達は選手に服を着せながら 着替えさせながら 競技場を出ていきます
自分達の命で選手達を守るように
ルネも大群衆と共にハッチのところへ
脱走していく人波眺めながら この世紀の大脱走にシュタイナー少佐は逆に嬉しそうです
公正を心がけながら 母国にその意図を歪められ邪魔されたシュタイナー
彼は軍人である前にスポーツマンでした サッカーを愛する紳士だったのです
私 ラストのペレのゴールの少し前からは いつも繰り返し観てしまいます
ドイツ選手4番の執拗なフアウルを乗り越え ペレが放つ神が宿ったようなシュート
最初サッカー選手の気持ちやコルビーを理解していなかったー連合軍側の大佐のガッツポーズ
嬉しそうな
最後の音楽まで わくわくするような映画です
観終わって又はじめから観たくなります
一人だと半日繰り返し 時には一時停止かけるほど 好きな映画の一つです
久しぶりに娘と観て また翌日も続けて観てしまいました
この映画のときのシルベスター・スタローンはいいです
私的に言うなら この映画の時のシルベスター・スタローンは「旬」です
マイケル・ケインとマックス・フオン・シドーのやりとり
ドイツ人を悪人ばかりに描かなかったのも この映画のいいところでしょう
後味もいいのです
↓このブログさん とても詳しいです 参考になれば嬉しいです
http://ameblo.jp/mini3298lo/entry-11267156757.html
↓同じく こちらも
http://blog.goo.ne.jp/charotm/e/ff9f1406223482b1eee72b42401e48ed