前回の記事は、すぐ前、こちらから。
カン砲手が“我来”の一味のようです。ワン頭領組が内需司からくすねた宮廷への上納品の朝鮮人参と鹿角を持っていましたからね。
そして、それをチョンドゥンに密輸してほしいと持ちかけて来たんです。どこからの仕入品かは言いませんでしたが、以前、ギドンからその一件について聞いていたチョンドゥンには、容易に察しがつきました。
朝鮮国内ではなく、日本とか清とかに売ってほしいと言われたんです。じゃないと、足がついてばれますわな
トガプは、父親の様な物乞いとか盗賊で一生を終わりたくないと、民の為の盗みをしたいと“我来”に加わったようです。
チョンドゥンは、知り合いの清の商人に話を持ちかけました。トンニョには内緒で、今回だけ買ってほしい・・・と。
カン砲手にも、今回限りだと言う事は伝えてあります。常々トンニョは勿論、チョンドゥンも真っ正直な商売をしてきましたからね。
信念とは外れるわけです。
ワン頭領も、盗まれた品々の行方を追ってました。だから、薬問屋とかに、朝鮮人参と鹿角の品の良いモノが持ち込まれたら、すぐに連絡するよう通達をだしていたわけです。
そこに、飛んで火に居る夏の虫的に、飛んできたのが、トガプの両親ですわ
トガプの両親、つまり元物乞いの親分夫婦が、トガプが家に持ち帰っていた見本のそれらを勝手に売り払っちゃったんですよ。お米とかと交換しちゃったんで、それが回り回って薬問屋に行っちゃったんで、即、ワン頭領組の耳に入っちゃった
で、すぐにトガプの家に押し入ったんだけど、危険を察知したカン砲手に言われていち早く逃げ出していた為に無事でした。トガプ両親は、チョンドゥンの商団に匿われました。
ところが、トガプが、忘れ物があるとかで家に戻っちゃって、待ち伏せしていたワン頭領組に捕まりそうになっちゃった
それを救ったのが、チョンドゥン。
逃げ切れるのかな
ところで、チョンドゥンに片想い中のクムオクは、チョンドゥンとダリの仲が気になってご飯も食べられません。
胸やけがする・・・なんて嘘を言ったもんだから、ギドンが心配してツボの指圧をしてやる・・・ってことに。
その時、クムオクの首筋にある赤痣に気が付いたのです。
父キム大監にもあるけど、自分には無い。赤ちゃんの時あったらしいけど、いつの間にか消えちゃったようだ・・・と聞いたギドン。
不審に思って、マクスンの元を訪ねて聞きました。
マクスンとしたら、一番聞かれたくないことですわな
マクスンの店には、10年前の騒動の時逃げ出した元の女中さんがいましてね。ギドンの赤あざについて覚えていたんですよ。最初その赤あざを見て、キム大監がとっても喜んだ事、でも、いつの間にか消えちゃって、がっくりしたってこと等を。
マクスンとしたら、一切覚えてないと言うしかありませんでした。
ま、この時点では、ギドンもさほど重要な事とはとらえてないのでそのままスル―されましたけどね。でも、クムオクの話で、チョンドゥンにも同じ様な赤あざがあると知りました。
ギドンとキム大監は、とっても良い親子関係を、築いてます。この関係をも壊してしまう事になるかもね、マクスンのした事は。
ギドンは、倉庫番が釈放されたことが我慢ならず、一人で彼の家とかを調べました。そして、単なる倉庫番とは思えない様な立派な家に住み、蔵にはどー見ても横領品と見える品々が山と積まれてましてね。長年にわたる横領だと改めて分かった次第です。
それを捕盗庁の大将に進言しても、一切取り上げてもらえず。それどころか、上司を訴えるなんてけしからんてな言い方をされる始末。
キム大監からも、あまり深入りしないように…と言われるんですよ。
もう、どっちを向いても欲にまみれた人間ばかりって言うのが、我慢ならないんですよ。
コン捕校からも、
「お前は清流に住んでいるが、清流に住む人間は勝てない世の中なんだ。」
と言われました。余計に苛々が募るギドンです。
それでも、清く正しい世の中にしたいという強い思いは捨てられないギドンです。
トンニョは、ダリに嫉妬するクムオクを見て、チョンドゥンとの仲を取り持とうとします。
チョンドゥンに、クムオクの気持ちを伝え、優しくしてあげれば?・・・なーんて言うわけです。
チョンドゥンは、ダリとは友達だし、クムオクはまだ子供で、そういう気持ちは全く無い…と怒って言い切りました。
そして、トンニョに言ったのです。
「私の思いをご存知ないのですか?」
おーっちゃんと、言ったね。
これに対して、トンニョは答えませんでした。それは、身分の所為それだけでなく、やっぱりチョンドゥンは、気の会う友達でしかないの