華政[ファジョン](ノーカット版)DVD-BOX 第一章 | |
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光海君は、暴君だったという説を最初に耳にしました。だからこそ亡くなってからの諡に“祖”とか“宗”ではなく、“君”がついているのだと。
でも、最近はそれが見直されて来ているようです。
「王の顔」でソ・イングクくんが演じた光海君も、家族思いで、世子として父宣祖に認めてもらおうと必死だった姿が描かれていました。
チャ・スンウォンssiの光海君は、いかがでしょう。
宣祖の時代。この時代、明が認めて初めて正式な世子とされていました。
光海君が世子となって以来、何度も明に使節団を送り、許可を得ようとして来たのですが、今回も又認めては貰えませんでした。
その理由が、庶子だということです。おまけに、長子でもないということ・・・です。
もう世子になって16年も経っているのですが・・・。
宣祖は、それを光海君の責任のように責めます。
光海君にはどうする事も出来ない理由なのに。
光海君は、それを頭を下げて聞き入っています。
宣祖は怒り、控えている侍女たちも皆硬直してしまっていました。
そこに、公主が駆けこんで来ました。
まだ幼く、それゆえ明るく物おじする事も無い公主。
彼女が来た事で、宣祖の機嫌も一気によくなりました。光海君も、ほっとしたでしょう。
公主は光海君の事を“兄上”と呼びます。
正式には“世子様”と呼ぶならわしでしたが・・・。
それを、母のインモク王后がたしなめました。
宣祖の前とか、公式の場ではそう呼ばなくてはいけませんが、光海君も、公主から“兄上”と呼ばれるのが嬉しかったようです。
二人きりの時は、“兄上”と呼んでもよいと公主に言ったのです。
宣祖が光海君を世子に据えたにも関わらず、後に迎えたインモク王后から永昌大君が生まれたため、後継者を巡っての思惑が入り乱れていました。
正室から生まれた嫡子を世子と据えることが本来のあるべき姿とされて来たからです。
宣祖は、なかなか光海君が明に認めて貰えない理由がそこにある事から、余計に苛立っているのです。本心とすると、大君に世子を変更したいところなんでしょう。でも、光海君には何の落ち度もありませんし、長年世子として立派に務めてきていますからね。
いくら王と言えど、簡単にすげ変える事は出来ないのです。
宣祖がそうですから、周囲もあれこれと混乱していまして、異母兄弟の中でも、臣下や派閥の中でも、大君につくか、光海君につくか、それぞれ思案のしどころと言う状況でした。
使節団は明からの帰り、偶然一体の即身仏を発見し、持ち帰っていました。
傍には一通の手紙がありました。
イ・ドッキョンは、即身仏が腕にはめていた腕輪を見て、その正体に気付きました。預言者ナム・サゴだと。
だとしたら、その手紙は預言書だと。
それには、王にふさわしい者について書かれていたようです。
宣祖は遺言書を書き変えるつもりだと臣下に言いました。
それはもう、世子を変えるという意味にとれますわな。
ますます事は混乱して行きそうです。