太陽の末裔 OST Vol.1 (KBS TVドラマ) (韓国盤) | |
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何度も書きますが、この作品、ソン・ジュンギくんをここまでかっ・・・ってくらいにカッコ良く見せてくれます。
「時間がほしかった。頭の中を単純化して不安を振り払う時間が・・・。“危険だけど魅力的な男の恋人になる”と決意する時間が。でも、あなたはすぐどこかへ行ってしまう。私はそれを責められないし行くなとも言えない。一人で悩んで・・・。今はあなたが憎らしい。謝って。」
「すみません、どうかお元気で。」
シジンはそう言って敬礼し、去って行きました。
翌朝、モヨンが起きた時には既にシジンは帰国してしまっていました。
モヨンは挨拶くらい・・・と思ったんでしょう。ショックでした。
シジンの帰国は、父の退役式に出るためでもありました。
シジンの父も軍人なのね。母は既に亡くなっているようです。
帰国したものの、シジンは毎日時間をもてあまします。
ソ・デヨンも韓国にいるので、しょっちゅう声をかけるんですが、彼は休暇じゃありませんから、仕事で忙しいわけで。
そんなに相手をしてもらえません。
思い出すのは、モヨンのこと。
忘れられると思っていました。でも、そう簡単じゃありません。
デヨンとシジンの関係は一応上官と部下という立場なんですが、親友でもあります。
お互いの気持ち、正確を熟知してて、危険な任務に長い間就いて来たわけですからね。
違うタイプなんですが、言葉の掛け合いも面白くて、笑えます。
シジンは、モヨンに振られたと正直にデヨンに話しました。
何度も押せばよいのに・・・とデヨン。
一度も押して無い人に言われたくない・・・とシジン。
「僕の場合は押すと満身創痍になるんです。」
と、デヨン。
僕たちカッコ悪いな。二人でいると余計に・・・。ちょっと笑えました
ミョンジュは相変わらずデヨンに電話をかけ続けています。出てくれない電話を・・・。
でも、この時は、デヨン、電話に出たんです。ただ、何も話さない、息すら止めた感じでミョンジュの声を聞きました。
ミョンジュは、思いがけなく電話に出てくれただけで幸せでした。電話の向こうにデヨンがいると言うだけで・・・。
「私は元気よ。蚊に刺されないよう戦闘服を着てる。健康状態は至って良好でソ・デヨンに物凄く会いたい。」
なんて切なくて愛しいんでしょうね、ミョンジュ。
デヨンはそんな表情でした。
二人のシーンのBGMが良いんですよ、これがまた これがかかると、この二人の想いを想像して胸が苦しくなるほどです
モヨンも、謝って・・・とシジンに言った事を後悔していました。
正直に想いを伝えれば良かった・・・と。
モヨンたちへソン病院の医療チームは帰国することになりました。
モヨンは、ボランティアはこのくらいで良い・・・と思っていました。もう以前の自分の場所に帰ろう・・・と。
そして、ヘリコプターで空港まで送ってくれることになり、チームは2班に分かれて、モヨンは先に出発したのですが・・・。
その時、大地震が起ったのです。モヨンたちは、ヘリの中から美しい国が壊れて行く様を見詰めていました。ただ声も無く・・・。
チームの半数は、まだ残っていました。
彼らを置いて自分たちだけ帰国するなんて、考えられませんでした。
チェ中佐の指示を無視し、モヨンたちは現場に戻ったのです。
メディキューブ・・・医療チームの基地辺りは、大きな被害もなく、死者も無かったのですが、直後に発電所が倒壊したとの連絡が入りました。
多数の社員が建物の中に閉じ込められたり瓦礫の下敷きになってしまいました。
モヨンたちの想像の上を行く惨状でした。
現場に駆け付けたモヨンたちは、声も無く立ち尽くすだけでした。でも次の瞬間、災害用の医療器具を持ち、被災者たちの治療に当たったのです。
モヨンはヒールの高い靴を履いていました。
邪魔だと感じたモヨンは、ヒールを瓦礫に叩きつけて折り、ぺったんこにして歩きまわりました。
サンダルゆえ、傷だらけになったモヨンの足を見た一人の被災者の男性が、自分が履いていたブーツを脱いで渡しました。
モヨンはそれを履いて、現場を歩きました。
シジンは韓国でそのニュースを知りました。
そして、即、救援隊に入ったのです。
ユン司令官は娘ミョンジュの救助を優先しようとする部下を制止し、ソ・デヨンを派遣チームに入れるよう指示。
でもね、既にデヨンは志願していました。
災害現場で被災者を治療するにあたって、医師たちも冷静さを欠く事があります。あまりにも酷い様子を目の当たりにして、冷静でいろと言うのが無理でしょう。
チフンは、瞬時に患者の容体を判断しなくてはいけない高い緊張を強いられる中、パニックに陥りそうになりました。
でも、ソン医師が彼をビンタし、正気を取り戻させました。
皆、必死でした。
『私は医師として人類の奉仕に自分の人生を捧げる事を厳粛に誓う。私の患者の健康を私の第一の関心事とする。私は、人種、信条、国籍、社会的地位を超越し患者に対する義務を果たす。たとえ脅迫の下でも非人道的に医学の知識を使用しない。以上の事柄を私の自由意思で私の名誉にかけて誓う』
医師になった時、モヨンが誓った言葉でした。
一機のヘリコプターが来ました。
6名の隊員が降下して来ました。
モヨンは、その中にシジンの姿を見つけました。
シジンも、テントの前に立つモヨンの姿を確認しました。
決して駆けよるなんてことはなく、お互いの姿を遠くから見詰めるだけでした。人の陰になってしまって見えないと、ちょっとだけ首をかしげ、姿を目で追いました。
そのシーンが、とても好きです。
そして、そのまま二人はそれぞれの任務についたのです。
「作戦の注意事項はただ一つ。絶対に怪我をするな。我々が負傷したら要救助者が命を落とす。」
シジンが部下に言いました。
ミョンジュが駆けて来ました。彼女も決してデヨンの元に駆け付けたのではありません。
任務の途中だったのです。
「無事で何よりです。心配しました。」
それだけ言って、デヨンは任務に就こうとしました。
「ソ・デヨン上士。」
と、ミョンジュが呼びとめました。
「怪我しないで。命令です。命をかけて従って。いいですね。」
デヨンは、敬礼しました。
モヨンはブーツの紐を結び直そうとしゃがみました。
その時、シジンが来て、結んでくれたのです。それがトップの写真。
「無事を祈ってた。」
シジンが言いました。やっと言葉を交わせました。
「後悔しました。あの日、顔を見ずに発ったこと。傍にいられないので、気をつけて。」
「大尉も。」
一瞬、モヨンの目に涙が浮かんだ気がしました。でも、凛と前を向き、二人とも歩いて行きました。