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この作品の特徴は、登場人物たちの目的や考え方が完全に一致していないところです。
捜査物では、主たる捜査チームは団結していて・・・と言うのが普通です。でも、この作品では今のところ、まだチーム全員の意思統一がはかれていません。信頼し合えていないのです。
だから、誰もが怪しく見えてしまいます。
やっぱりオ・サンドは無事でした。
ト・チグァンたちの指示に従って、瀕死の怪我を負ったフリをしていたのです。
パク・シヨンはオ・サンドのぴんぴんした姿を見て、愕然としました。
呆然としている間に、ヨングンがとっととシヨンに手錠をかけました。
看護師を買収した疑いで・・・なんて、どーでも良い理由を挙げるト・チグァン。おまけに、ナイフまで準備してて、シヨンに無理やり握らせ、指紋をつける丁寧さ。
オ・サンドはヨングンと一緒に出て行ったのですが・・・。
ヨングンは何処に連れて行く予定だったのでしょう。
どんな計画があったにしても、それは結局予定通りにはいきませんでした。
途中で、オ・サンドが隠し持ってたカッターナイフでヨングンを脅し、手錠でヨングンを拘束し、逃走してしまったからです。
カッターナイフは、ヨングン父が持たせてくれたものらしいです。
つまり、全てヨングン父の計画どおりだということです。
第一、オ・サンドの手を刺したのは、ヨングン父だったのですから。オ・サンドを解放させるための手荒な一芝居だったと言う事です。
ヨングンの車から降りたオ・サンドは、別の車に乗り換えて逃走しました。
この車も準備されていたようです。
計画に気づいたト・チグァンは、ヨングン父に面会に行きました。
妻を捜したいと言うオ・サンドに共感したんだとヨングン父は言いました。
そして、これにはハン・テジュも関わっていると。
ヨングン父は言いました。自分も妻を助けたかった・・・と。やっぱり、無実
オ・サンドの家を再度捜索したヨングンとチョ・スヨン。
元鑑識係のスヨンが、現場のカーペットの下のおびただしい血痕を見つけ出しました。
何かを引きずった跡も見つかりました。もう妻は亡くなっているとしか思えません。チョン会長が言ったように、大金を持って逃げたなんて、考えられません。
ハン・テジュは、チョン・ハヌクに会いに行きました。
今度はハヌクをたきつけてオ・サンドを追わせようとしました。ハヌクからチャン・へリョンに連絡をさせ、引きずり込もうとしました。
何故俺が?とハヌクが言うと、ハン・テジュは彼の耳元で囁きました。
「あなたがオ・サンドの妻を殺したじゃない。」
一瞬恐怖の表情を浮かべたハヌクですが、すぐにパク・シヨンに責任転嫁しようとしました。
チャン・へリョンを呼んで始末をさせたら?とテジュが言うと、
「俺より父さんの方が警察とは親しい。父さんがよく汚れ仕事を頼む警官がいる。」
一度、チョン会長と会ってるのを見たことがあると言いました。
ハン・テジュが、ハヌクにチャン・へリョンに電話するようしつこく言うので、ハヌクは電話したのですが、出てくれません。
そのうち、チャン・へリョンの代わりに来たと、ト・チグァンがやって来たのです。
ハヌクはその時気が付きました。
父と会っていたのは、この男だと。
「間違いない。」
ハヌクの言葉に、流石にハン・テジュも驚きました。
ト・チグァンを見る目が変わった気がします。
その時、突然店の明かりが消えました。
そして、オ・サンドがハヌクの頭をビンで殴り、拉致したのです。
ト・チグァンはハン・テジュがヨングン父と手を組んだ事を知ってますし、ハン・テジュはト・チグァンがチョン会長とつながりがあると知りました。
お互い、相手に大きな不信感を抱いています。
これからすることは、ハン・テジュは“犯人を捕まえること”であり、ト・チグァンは“人を救うこと”だと言いました。犯人とは誰を指しているのか、そして誰を救うつもりなのか・・・。
分からないわぁ・・・、私には。
庁長は、オ・サンドの脱走、チョン・ハヌクの拉致より、賄賂帳簿の捜査の方を重要視しているようです。
そして、今回ヨングン父が絡んでいることが判明したわけですから、捜査からヨングンを外すようト・チグァンに指示しました。父親とつるんでいないと言う証拠が無いと言いました。
でも、ト・チグァンは言い出せません。
すると、ヨングンの方から責任を取ると言い、チームから出て行こうとしました。
少し休みます・・・と言って。
ヨングンが家に帰ると、ハン・テジュが待っていました。
私を襲ったヤツを捕まえられればいい・・・とハン・テジュ。
「そいつが、あなたのお母さんを殺した真犯人かも。」
と言うのは、ハン・テジュが襲われたのは、ヨングン父の事件を再捜査している時だったからです。捜査を中止させるためだったと彼女は考えているようです。
でも、ヨングンは目撃していたのです。父が母を殺すのを。
「本当?見間違いじゃない?あなたが警官になったのは、確信が持てないからじゃない?」
実際、ヨングンが見たのは、刺されて血まみれの母が自分に逃げるよう言う姿と、傍で包丁を持って呆然と立ち尽くす父の姿だったのです。刺した瞬間を見たわけじゃなかったのかも。
ハン・へジュに確かなのかと言われて、反論出来ませんでした。
「チョン・ハヌクが言ってた。ムイルの汚れ仕事をする警官がいると。チャン・へリョンじゃなく、別の警官だそうよ。」
ハン・テジュはそこでト・チグァンの名前を出しました。
「真犯人がト・チグァンなら、私一人じゃ無理。あなたのためにも力を貸して。」
真実を知りたいでしょ?・・・と。
ハン・テジュとヨングンはチームに戻りました。
取り調べを受けたパク・シヨンは、弁護士が来るまで話さないと言うばかり。
ト・チグァンが代わって尋問に当たりました。
すると、ト・チグァンはねちねちとパク・シヨンの置かれた現実を説明し始めたのです。
ムイルが煩いから釈放するとト・チグァン。
しかし、ここを出てからが本当の始まりってことだ・・・と言いました。
要するに、チョン会長は、息子ハヌクの無能さを分かっているからこそ、パク・スヨンに全ての罪を背負わせるだろうと。チョン会長は会ってもくれないだろうとね。
最期には、自殺を装って殺されるだろう・・・とト・チグァンが冗談でも言うように話しました。
パク・シヨンは妄想だと強がりましたが、そうだと言い切れないことも分かっていました。
顔が強張っています。
そして、弁護士が来て釈放された時、迎えに来ていた筈の部下たちが、一斉に彼を車に押し込んだ瞬間、ト・チグァンの言葉が本当だったと分かったのです。
必死に男たちの手を振り切って車から降りました。
ト・チグァンはハン・テジュに言いました。
「以前、どっちを救うのかと聞きましたね。どちらもです。救う必要のない人も私は救います。」
そう言って、ト・チグァンはパク・シヨンと共に車で出て行きました。
遺体はどこだ・・・とト・チグァン。
パク・シヨンは白状しません。
トンネルに車を停めると、手錠を外してパク・シヨンを降ろしました。
いずれにしても釈放するつもりだった・・・とト・チグァン。
でも、パク・シヨンは不安そうです。自由になるのが不安なのでしょう。ここで殺されるんじゃないかと思っても不思議はありません。ト・チグァンが怖いんです。
縫合痕の残る親指を示して聞きました。これは先輩の仕業では?・・・と。
「声を変えていたが、私を知る人でした。間違いなく。」
ト・チグァンは何も答えませんでした。
パク・シヨンはそのまま歩き出しました。
その時、ト・チグァンは一発上に向けて銃を発射。驚いて振り向いたパク・シヨンに銃を向けて再度聞きました。遺体はどこだと。
パク・シヨンはある公園に埋めたと言いました。
そして、そこは自分が指を切られた場所だと。
その時、ヨングンたちが到着。ハン・テジュがト・チグァンの車に発信機をつけてあったので、居場所が分かったのです。
ト・チグァンと一緒に遺体の場所に急行しました。
その場所には、彼らより先にオ・サンドとチョン・ハヌクが来ていました。
ハヌクに土を掘らせました。
発見しました。
オ・サンドが変わり果てた妻の体に縋って泣き崩れている隙に、チョン・ハヌクが逃げ出しました。
オ・サンドは銃を構えて追いかけました。
ト・チグァンたち、間に合う