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チャン・へリョンの手についた蛍光剤は、部屋の至る所について青白く光っていました。
本人がいなくても、本人の行動はそれで追えました。
極めつけは、娘の肩と頭。撫でたと言うのが分かります。
ヨングンは自宅に戻りました。
きっと、チャン・へリョンはそこにいると思ったのです。
ヨングンの勘は当たっていました。
拳銃を前に置いて、チャン・へリョンはソファーに座っていました。
パク次長に脅されていたんだ・・・とチャン・へリョン。
やっぱりいつまでも人のせいにして自己肯定しようとするんですねぇ。
「罪を償ってこそ、いい父親、いい夫です。僕より長い時間家族と過ごしてください。」
ヨングンは言いました。
なのに・・・まだチャン・へリョンは罪を認める決心が出来ていません。
ヨングンさえいなければ・・・と突然殴りかかって来たのです。
ま、若さには負けますよね。
チャン・へリョンは勝とうとは考えてなかったのでしょうか。ヨングンに殺してほしかったのでしょうか。それが彼のプライドを守る唯一の方法ですが・・・。
「生きて地獄に耐えるんです。父の様に。」
ヨングンはそう言い、チャン・へリョンを連行しました。
広域捜査隊の者たちは、呆然と自分たちの上司を見つめました。
ト・チグァンとヨングンは、パク次長の養魚場で証拠を捜しました。
チャン・へリョンが使った包丁とかです。
で、発見しました。
養魚場の池の中に沈めてあったのです。
チャン・へリョンはパク次長の殺害を認めただけで、それ以上は口をつぐんだままでした。
ハン・テジュが全部話すよう言いましたが、スルーするだけでした。
その時、ト・チグァンから連絡が入りました。ヨングン母を殺した凶器等の証拠が見つかったと。
パク次長に、また亀になれと言われたんだ・・・とチャン・へリョン。
「無慈悲な亀たちが他にいる。パク次長が死んでも、チャンサ会はなくならない。」
それを聞いたハン・テジュが言いました。
「良かった。これで終わったら寂しいので。」
「キム・ジェミョン、パク次長、地検長の3人がチャンサ会を作ったことにする。」
と、庁長が言いました。警察にとって最善の収拾案なんでしょう。皆死んでしまっていますしね。
あと数人を捕まえて終わりにしましょう・・・なんてね。
納得ができないト・チグァン。
マスコミの記者会見において、ト・チグァンはチャンサ会について詳細に発表しました。
成り立ち、犯して来た殺人等の犯罪などを。
そこまでは準備された原稿を読んだト・チグァン。
でも、次に話し始めたのは、チャンサ会の真実の姿。チャンサ会がエリートの集まりだと思われているが、本当はそうではなく、自らをエリートと信じて疑わない警官やエリートに憧れていた警官たちだった・・・と。
「彼らは正義の名の下、多くの罪を犯しました。組織の幹部が自分たちを守ってくれると信じていたからです。彼らは今この時も死人に全責任を負わせ巧妙に逃れようとしています。」
記者会見を見ていた本庁のお偉いさんが怒って止めようとしました。
でも、庁長がそれを阻みました。
ト・チグァンは、パク次長の犯罪、そして自分が犯した証拠捏造という罪も隠さず発表しました。
「過去は変えられませんが、隠してはいけません。それでは何も変わりません。自らの非を認めるべきです。そうしなければ警察は不信感を払拭できません。」
記者たちから、チャンサ会の名簿等の資料公開を望む声が上がりました。
「検察、警察の関係者リストと犯罪の証拠、政官界にばら撒かれた賄賂の帳簿、これらを国民権益委員会とマスコミ各社に送りました。」
と、ト・チグァンが言いました。
その頃、ヨングンとチョ・スヨンが、一斉送信を完了していました。
ヨングンは満足していました。
ト・チグァンの償いの仕方を見たと思ったでしょうね。
「私はただ自分が正しいと思う事をしたい。必要なら手を血で染めます。地獄に落ちる覚悟で。」
ト・チグァンは、そうハン・テジュに言いました。
これが彼の生き方なんですね。
検察に送致されるとき、チャン・へリョンがヨングンに何か囁きました。
それを聞いて、ヨングンはパク次長の通話記録を調べました。最後の通話相手は庁長・・・。チャン・へリョンの通話でも、庁長が・・・。
庁長室に向かったヨングンは、紫外線ライトをドアノブに当てました。
青白く光りました。
PCも・・・。
で、動くのかと思ったら、ヨングン、何もしません。
それから1か月が過ぎました。ト・チグァンは不正捜査チームを辞めたようです。
でも、ある日、庁長が彼を呼び出しました。
検察警察の双方が信頼回復を狙って、共同の不正捜査チームを作ったと言うのです。
捜査権は与えると言いました。昇進は望むなと。
検察からも1人派遣されると言いました。
ハン・テジュでした。彼女は検事に復帰したのです。
ヨングンがこの日、やっと動きました。
庁長に言ったのです。パク次長が死んだ日、チャン・へリョンと会いましたね・・・と。
そして、ト・チグァンにも
「庁長と取引しましたね。」
・・・と。
チャン・へリョンは、ヨングンに
「庁長にパク次長を殺せと指示された。ト・チグァンも怪しい。」
と、呟いたのです。
ト・チグァンはパク次長が殺された日、庁長を訪ねていました。
PCに蛍光剤の跡があったのを確認しました。
庁長は、自分は何も知らないと言いました。
でも、ト・チグァンは誰の指示があったのか調べると冷たく言ったのです。
庁長はそれでも無関係だと言いました。
そこで、ト・チグァンは庁長に辞任を勧めたのです。警察より国会が似合う・・・と。対面を保てますよね。
見逃してあげるということです。
庁長は、だから、チグァンが会見で全てをばらすのを黙認したんですね。
何故かとヨングンが聞きました。
新不正捜査チームへの復帰も計画通りなのかと。
「捜査は時に心を鬼にしてすべきものだ。自分の行いが正義だと思ったことはない。ただ、悪い警官を捕まえるだけだ。」
僕も言いましたよね・・・とヨングン。
「本当に地獄に落ちると。」
いずれチャンサ会が亀にさせたように、ト・チグァンもなるかもしれないと言いたかったようです。
いいや、そうはならない・・・とチグァンは言いました。
君はこれからどうするつもりだ?・・・とチグァンが聞きました。
「僕はチーム長を見張ります。」
チグァンは頷きました。そうしろ・・・と言いました。
彼らはお互いを見張りながら、自分が正しいとおもう捜査をする決心をしました。
続編、ありそうです。
入院中のパク・チャニ刑事、“亀”に襲われました
刑事もののドラマはたくさんありますが、一風変わった作品です。
なにせ、主人公が正統派刑事じゃない。世間一般で言うところの、“正義”を遂行する刑事じゃないんです。いや・・・実は悪人と言うのではなく、自分が思うところの正義を追及するのですが、手段を選ばないってところですね、普通と違うのは。
騙しとか、脅しとか、取引とかと言う手段を使うのを躊躇わないのです。
だから、心情がイマイチつかめないのですが、それだけに面白い
それぞれが葛藤を抱えつつ、気を緩めたら奈落に落ちてしまうのを必死に堪えている、そんな感じ。これが警察という職業のリアルな姿なのかもしれないと、ふと思いました。
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