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キム・サブは受ける気は無さそうに見えます。
ドンジュは、これ見よがしに、わざと物音を立てながら私物の整理を始めました。
ソジョンがいたからです。
ソジョンはそれに気づいていますが、気づかないフリをしています。イヤホンなんぞをして。
「僕の事考えた?会いたかった?5年の間、一度でも僕の事を思い出しました?」
と、ドンジュが言いました。
「山で道に迷ったの。足を踏み外して手首を怪我して、3年間はリハビリの毎日よ。幸い回復して救急の専門医になれた。胸部外科にも興味を持ち始めたの。」
だから、僕を思い出す時間も無かった・・・そう言いたい?と、ドンジュ。
これ以上聞きません・・・と言って、出て行こうとしました。
ドンジュの背中に向かってソジョンが言いました。
「会いたかった。何故か分からないけど、たまに思い出した。」
振り向いたドンジュに言いました。
「成功や出世もいいけど、でもね、カン・ドンジュ。私たちは医者よ。どうあがいても医者は医者なの。忘れないで。」
ドンジュは病院を出て行こうとしました。
その時、オ看護師長が声をかけました。
済みませんが、縫合が必要な患者がいます、してくれませんか?・・・と。
この病院での最後の患者だと思って、ドンジュは引き受けました。
その隙に、オ看護師はドンジュのコートと荷物を隠しましたよ
何故この病院を嫌うのですか?とオ看護師長が聞きました。
「キム・サブが嫌いです。病院が気に入らない。ここにいては希望が見えません。僕は最高の医師になりたい。良い医師じゃなくて。だから、ここには相応しくありません。」
じゃぁ、キム・サブはいい医師ですか?それとも最高の医師?・・・とオ看護師長。
ソジョンはキム・サブに呼ばれました。処分の事かと思ったら、手首の傷のチェックでした。
そして、ソジョンはこの病院にこだわる理由3つ挙げろとキム・サブから言われていました。
「先生から学びたいからです。」
「先生から学びたい。」
「先生から学びたいんです。」
キム・サブと合同手術をするのが夢です・・・と。
この言葉で流石のキム・サブも許してくれたのかと思いきや。
いやいやなかなかです。
病院から出て行くのは許されましたが、まだ医師として患者の治療には当たらせられないと言われてしまいました。
で、命じられたのが、雑用係。
「薬を飲まずに自分をコントロールできるようになるまでお前が出来るのは雑用係だけだ。」
受けるしかありませんよね、ソジョン。
シン会長をコサン病院のト院長が訪ねて来ました。
名だたる腕利きの医師の資料を見せました。
シン会長から以前に頼まれていたようですね、自分の手術が出来る医師を探してほしいと。
ト院長は、これをチャンスととらえていました。
と言うのは、院長選挙が近いんです。自分が再任されるためには、こういう実績が力強い後押しとなりますからね。
ト院長派の外科科長は、実績を上げるためにもドンジュを呼び戻そうと考えていたようですね。手が足りないと言うのも、要因の一つではありますが。
シン会長は、ト院長に謝りました。実は医師が見つかったと。
まだキム・サブからOKは貰っていなかったのですが、シン会長の中では、彼しかいないと決めていたようです。
「え」
・・・ですよね、ト院長。
その時、タイミングよくキム・サブから電話が入りました。
キム・サブ、引き受ける条件を思いついたんです。
病院の設備を最新のモノに変えてもらおうと思ったわけです。
まぁ、シン会長の手術をするにあたって、必要な設備でもありましたしね。
シン会長、お安い御用だと言われるものを全て変えてやると言いました。金の心配はするなと。
その話を聞いていたト院長は驚きました。そこまで?・・・ですよね。
決めた理由が知りたいとト院長は言いました。
シン会長は厨房の火事の時の防犯カメラの映像を見せました。
コックを助けるために火の中に飛び込んだキム・サブが写っていました。
「普通の医師は、怪我をした部分だけを治療する。彼は、ヤケドがひどくならないように危険を顧みず火の中に飛び込んだ。君にはこの違いが分からんか?」
これがキム・サブだ・・・とシン会長。
「私の命を預けられる本物の医者だ。」
ト院長、キム・サブの顔を見て、驚きました。
その様子を見たシン会長。
「やっと気づいたか?君も知ってる男だ。」
ト院長、決して嬉しそうな表情ではありません。それどころか、ショックを受けた様子です。
患者の治療を始めたドンジュ。一旦始めると、次々にやってくる患者のために、結局そのまま続けて診療を行うしかなくなりました。
そこにキム・サブが。
目の前で見せられる治療に、ドンジュはまたも驚かされました。凄いと思ったのでしょう。
思わず、さっきオ看護師長から聞かれた質問が口をついて出ました。
「先生はいい医者?それとも最高の医者?」
じっとドンジュを見つめた後、キム・サブが言いました。
「この患者が望んでいるのは必要な医師だ。この患者に必要なのは骨折を治してくれる整形外科医だ。だから俺の力を全て注ぎ必要な医師になろうと思う。」
そして続けました。
「お前はシステムや世間、古株の医師を恨んでいるが、人のせいにしても世の中は何も変わらない。勝ちたければ必要な人材になれ。自分の実力でな。まずは自分が変わらなきゃ何も変わらない。」
その瞬間、ドンジュは思い出しました。
病院で暴れて怪我をした自分を治療してくれた医師のことを。同じ言葉でした。
急いで後を追いました。
「あの時の先生ですよね。プ・ヨンジュ先生。」
ドンジュはプ・ヨンジュの言葉で目標を見出すことが出来ました。
そしてその決意を知らせるため、再度コサン病院に彼を訪ねたのです。
ところが、既に病院を去った後で。
渡そうと思った手紙も渡せずじまいだったのです。
突然の再会に、ドンジュは泣きそうな表情でした。
でも、キム・サブは自分の正体はキム・サブだと言うばかり。
しかし、ドンジュは間違いないと思いました。
ト院長は、友人であるヨ院長に確認しようとしていました。
「キム・サブと言う男は、プ・ヨンジュですか?」
でもね、ヨ院長はしらばっくれました。何も答えませんでした。
何故?
そして、ト院長がここまで激高する理由は?
ト院長は、外科科長にプ・ヨンジュが戻って来たと言いました。
外科科長は唖然とした様子です。
なんか・・・、外科科長が担当した手術で死なせてしまった女性、プ・ヨンジュと関りがある人だったのかな
プ・ヨンジュは彼らのマズイ過去を知ってる人物と言う事でしょうか。
何としてもシン会長の手術をさせたくないと考える彼らは、上手い手と言うか、ズルい手を思いつきました。
カン・ドンジュが傍にいるじゃないか・・・ってね。
コサン病院に戻る事を条件に、邪魔をさせようって魂胆です。
でも、言う事を聞くかな?ドンジュが。
プ・ヨンジュという人物は手術の成功率97%という物凄い人物で、一般外科、胸部外科、神経外科を制して神の手と称されていました。
誰もが賄賂を渡してでも治療してもらいたいと殺到していたのに、ある時突然姿を消したのです。
ドンジュは、こうなったら、チャン・ギテに白状させるしかないと考えました。
で、退職願を破る事を条件に口を割らせようとしました。
チャン・ギテ、キム・サブ=プ・ヨンジュとは言いませんでしたが、目の前で退職願を破り捨てました。それは認めたってことですよね。
病院に残ると決めました。キム・サブと名乗る理由を知るためにも。
ソジョンもキム・サブがプ・ヨンジュだと言う事を知っていました。
おそらく病院の誰もが知ってる事なんでしょうが、誰もそれを口にしません。
どうして残ることにしたのかとソジョンに聞かれたドンジュ。
キム・サブの技術を教わりたいと言う理由と、もう一つ挙げました。
ソジョンが“会いたかった”と言った理由です。
「これからは食事も睡眠も一緒にとろう。」
と、ドンジュ。
相変わらずのストレートな言葉です。
でもね、ロマンチックな雰囲気になりかけた時、またソジョンの耳に幻聴が。
“君のせいだ、俺が死んだのは君のせいだ”・・・ムン・テホの言葉です。
体が震え始めたソジョン。
様子がおかしくなったのに、ドンジュは気づきました。
その時、電話が。
それで正気を取り戻したソジョンでした。
大きな事故が起こりました。
居眠り運転のトラックが、自転車のツーリングを楽しんでいるグループ全員を跳ね飛ばしたのです。
死亡者も多数出て、病院は大混乱になりました。