レビュー一覧は、こちらから。
何かの間違いだとジョンフンは混乱しました。
父に食って掛かりました。
でもね、そこで父の口から、全て母の希望だったと聞かされたのです。
全てを記憶して忘れることが出来ない息子に、自分の苦しみ、自分の死を見せたくないと母は願っていました。だから、最期の最期までジョンフンに打ち明けなかったのです。
できれば、お葬式等、全ての弔いが終わった後で、伝えたかったのでしょう。
ジョンフンは、母の思いが胸に刺さりました。
自分の命が消えようとしている時になっても、母は自分より息子を心配したのです。
父もその思いを酌んだのです。
母はいつもジョンフンの味方でした。
幼い頃、友人から病気の事で虐められた時も、ソヨンの死を受け止められないでいた時も、優しく抱きしめてくれました。
「大丈夫よ。平気になるわ。母さんが傍に居てあげる。大丈夫よ。」
そう言って・・・。
嘘つきだ・・・とジョンフン。傍に居てくれると言ったじゃないか・・・と、泣きました。
母の棺の傍で泣くジョンフンを、ハジンは黙って見つめるしか出来ませんでした。
声もかけられません。
お葬式の間も、ハジンはつかず離れず、ジョンフンを見守り続けました。
ハジンがそうやっていてくれることを、ジョンフンは知りませんでした。自分の事で精一杯だったのです。
父がハジンを見つけて、ジョンフンに教えました。ジョンフン母がハジンと一緒に撮った写真を嬉しそうに見ていたと言いました。
ジョンフンは、ハジンのところに行き、もう帰ってくれと言いました。何のねぎらいの言葉もありません。
ハジンは寂しい思いをしたでしょうが、理解出来ました。
テウンはジョンフンが心配でした。
耐えてくれと言いました。何でもするから、言ってくれと。
「病気を治せるか?」
と、冷たくジョンフンが言いました。出来ないだろ?だったら、構うな・・・と。
パク記者がまたハジンを撮ろうとしていました。
こんな場所で、こんな時に・・・です。不謹慎この上ないやり方です。
ハジンとハギョンが抗議しても、蛙の面に水って感じ。
イルグォンが力ずくでパク記者を葬儀場から連れ出しました。一応先輩だけど、この言動は見逃すことが出来なかったのです。
でも、やっぱり先輩だからと遠慮してしまうんですね。パク記者が先輩面してイルグォンを殴ったのを見て、ハギョンが割って入りました。
ハギョン、格闘技に長けているんです。
ハジンのマネージャー兼ボディガードのようなものですからね。
あっという間にやっつけ、追い払いました
イルグォン、感動しました
テウン父ユ・ヒョンソクも家族と一緒に弔いに来ました。
でもね、彼が心配してるのは、ジョンフンが精神的に参ることだけのようです。研究対象であるジョンフンが体調を崩すのを、心配しているのです。
精神的に参って、何かしでかすかもしれないから、監視しておけとテウンに言いました。『監視』ですよ
決して故人を悼む気持ちじゃないのが、テウンには見て取れました。
ハギョンとハジンが帰宅したところにムン・チョルが連絡も無しにやって来ました。
暗証番号等を知ってるから、勝手に家に入って来たのです。
やっぱり怪しいよね、用があるからと言いましたが、口実のようですし。
実はハギョン、イルグォンからストーカーの写真がまたジョンフン宛てに届いたと聞いていました。そしてジョンフンが怪しいと睨んでいるのが、パク記者と、チ監督、そしてチョルなんだと。
チ監督は分かるけど、チョルが?とハギョンも思いました。
でも、この行動を見て、疑念が湧いたのは確かでした。
ハギョンは、代表と相談の上、すぐに担当を替えました。
チョルは不満ですが・・・。
ハジンは、お葬式でいろんな遺族の悲しみを目にしました。
その時、一瞬同じような経験をしたように感じました。
気になりました。夢だとは思えなかったからです。自分が忘れてしまってる記憶の断片のように思えました。
お骨の埋葬を終えたジョンフンは、すぐに出社しました。アンカーをすると言いました。
どう見ても、無理です。
肉体的にも精神的にも無理だと、誰が見てもそう思えました。
言う事を聞かないので、チェ局長が無理やり帰しました。
少し休みなさいと、チェ局長が言いました。
「休んでも同じことです。どうせ忘れられないから。」
と、ジョンフン。
こういう事なんですね・・・。
チ監督が、突然代表を訪ねて来ました。
時期をずらしてでも、次回作をハジンに演じてもらいたいと強引に言いました。
代表も、断り切れませんでした。
ジョンフンが連絡を断ちました。
テウンが家に行っても、設定を変えてしまったようで、鍵を開けることが出来ません。
イルグォンからハギョンに連絡が入ったので、ハジンは家に行ってみました。
ベルを鳴らしても、応答がありません。
管理人に開けてもらおうと話していると、ジョンフンがドアを開けました。
飲めないお酒をしこたま飲んでいました。
ハジンが注意すると、ジョンフンが怒りを込めて言いました。
「何も知らないのに、知ってるような言い方だ。僕の存在自体が母さんの足かせになってた。これまで自分のために生きてこなかったのに、最期まで自分より僕の事を心配してた。こんな息子だから。」
辛いのはあなただけじゃない、誰でも愛する人を失えば記憶のせいで悲しむし・・・とハジンが言いかけると、ジョンフンがお酒のビンを机に大きな音を立てて置き、遮りました。
「君は違うじゃないか。君は全てを忘れて平然とした顔で暮らしてる。知ったような口を利くな。」
ハジンを睨みました。
ハジンは、呆然とし、出て行くしかありませんでした。
ハジン、バレエを習っていた時の夢を見ました。
親しい友人と一緒にいたのを思い出したんだけど、顔が見えません。
少し前から、自分の名前を呼ぶ男性の事も頭に浮かんでいました。ムン・ソンホです。
どういう関りがあるんでしょう。
ハジンはジョンフンの様子を報告するついでに、その夢についてテウンに話しました。
テウンはハジンの不安を打ち消すように言いました。夢かもしれないし、現実かもしれないが、大切なのは、そのためにハジンが苦しまないことだと。
ハジンは気持ちが幾分楽になりました。
そのムン・ソンホにも、ジョンフンに送られてきたのと同じ、ストーカーの写真が送られていました。
その写真では、ジョンフンの顔に傷はつけられていません。
『ブラックシュガー』と言う差出人になっていました。
ジョンフンの家の管理人からハギョンに連絡が入りました。
心配だから、変化があったら知らせてほしいと頼んでいたようです。
少し前に、ジョンフンが車でどこかに出かけて行ったと言う事です。
ハジンはすぐにテウンに連絡を入れました。
実は、テウン、万が一の時のために、ジョンフンの携帯に追跡アプリを入れてありました。
ジョンフンの行き先は、母のお墓のある公園でした。
雪が降り出しました。
ソヨンが死んだ日につながる雪。
ジョンフンは愛する人が一人、また一人といなくなる現実に耐えられませんでした。
ふらふらと歩き出しました。
見つけたのは、ハジン。
崩れるように膝をついたジョンフンを、ハジンが支えました。
テウンと共に、ジョンフンをペンションに運びました。
ハジンは一人、家に帰りました。
流石に疲れ切ったハジン。
本当は一緒にいたかったんです。でも、ジョンフンがそれを望んでいないと思ったのです。
その夜、ハジンの部屋にストーカーが忍び込みました
警備会社どーなってるの