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巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

吉田松陰が指導しなかった非常に重要なテーマ

2015年06月30日 17時19分47秒 | 社会・経済
 吉田松陰の偉大さについては教科書や数多くの書物で紹介されている。江戸幕府を倒し、明治維新に導く思想的な原動力になった人だ。明治維新では日本を海外に開き欧米の文化や技術を取り入れて発展させた事実と評価はゆるぎない。

 私は、そのような華々しい話ではなく、日の当たらなかった陰の部分を指摘したい。その陰が今の日本にも色濃く影響している。

 長州藩が官軍となり快進撃を続けたが、実際に鉄砲を持って戦った兵士は農民だった。農民は簡単に召集できしかも武士で構成する幕府軍を次々打ち破り、北海道まで攻め上って 壊滅させた。

 その後の歴史で、命がけで戦い大きな変革を成し遂げた本当の英雄である長州の農民は全く登場しないし、活躍に見合った報酬や名誉が与えられたわけではなかった。ここが実におかしい。

 武士は色々うるさい、農民は兵隊として集めやすい。そこで、邪魔な武士を弾圧する。西郷隆盛の西南の役は怒った武士が蜂起したものだが、農民の軍隊が打ち負かす。ここに至り、安直さがそ成功体験となって日本のあり方を形造って行った。

 帝国軍の召集令状は「一銭五厘」と表現された。当時のハガキ(召集令状)の郵便料金が一銭五厘だったから兵隊の命は一銭五厘の価値しかないという比喩である。実際に、軍の首脳部は兵隊を消耗品としてしか見ていなかった。

 もし、吉田松陰が人の命の大切さを、取り分け底辺で毎日の生活で何とか生き延びようと努力している人々への思いやりを教えていたなら、日本の歴史は変わっていただろう。

 先の大戦で、軍部首脳は一億総玉砕と叫んでいた。その玉砕する対象に自分や家族は入っていない。国民が玉砕しながら砦となることを強要し、軍首脳部とその家族が生き延びる事を考えていたのだ。

 そもそも、先の大戦ではアメリカの事はおろか、自国の事も十分把握できていなかった。何も知らず、超楽観的な思いが戦争へと走らせた。真珠湾攻撃は用意周到な準備を鹿児島湾をはじめ各地で実施した。最初から騙し討ちを考えていたと思われる。

 武士道精神は明治時代に終わりを告げていた。

 
続く
 
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