麒麟がくる
第十回 ひとりぼっちの若君
まことに色鮮やかでした
伊呂波太夫の一座
こんなに明るい色の着物を、あの戦国時代に着てたのだろうか…
そうも思いますが、そこはそれ、ドラマですから
この衣装を担当されてるのが、
世界の巨匠黒澤明監督の娘さん、黒澤和子さんという方
すごいですよね
色と色、柄と柄を、こんなに合わせてるのに、粋ななあ~♪
あの斎藤道三や松永久秀の着物もすごかったです
京の街道を、伊呂波太夫の一座は、
太鼓や鉦を打ち鳴らしながら、
旅芸人が来たよ~と触れ回っていた
元気をなくして、ふらふら歩いていた駒ちゃん、
その音色に気付いて、やにわに走り出しました
旅芸人一座を見つけるや、引き込まれるようにその空間に入り
綱渡り、いや、棒渡りかもしれませんが
バク宙までやってのけました
駒ちゃんの過去がひとつ分かりました
京で火事にあい、みなし児になった駒ちゃんは
伊呂波太夫の先代に引き取られ、一座で育てられた
小さい時に身につけた技は、ずっと残るのですね
バク宙もそうですし、前に、おじゃみも上手でしたね
今で言う、ジャグリング?
そして、とても大切なことが分かりました
駒ちゃんが、京へ帰ることで、うやむやになってたこと
私も、なんか歯がゆかったのです、このことが
それは、火事の現場から救出してくれた人
手の大きかった若いお侍さんは、
桔梗の紋
十兵衛である確率99.99%
だと思います
ドラマが始まった頃に、その大きな手が画面に現れました
あの手は、長谷川博己さん、あ、もとい十兵衛だと思ってました
でもそうなら、出来過ぎ、とも思って、確信がなかった
駒ちゃん、分かってよかった♪
その時のお礼が言えますね(@_@。
この伊呂波太夫さん、一座を引っ張って、旅芸人というのでしょうか
西は薩摩、東は日立と、広い範囲を回っておられる
京も尾張も
その途中、伊呂波太夫は、
織田信秀、松永久秀など諸国の偉い人や
お公家さんと、大変な人脈を繋ぎ、顔が利いたようだ
太夫、旅芸人以外にも、様々な職業の人たちが、まつりごとに
裏から関わっていたようですね
菊丸もそうかな?
望月東庵も、ただのお医者さんではなさそうな…
この先も、こういう人物がもっともっと現れて来るかも
面白い♪
こう聞くと、松尾芭蕉、隠密説も合点がいきます
いやあ、今回は押さえどころ満載でした
「ひとりぼっちの若君」
この若君、竹千代、すごい童ですね
そうか~こういう少年時代を過ごして、ああなっていったのか~
竹千代の放つ言葉に、つくづく感心しました
脱帽です
例えばこんなことを
”このところ、前の様に遊んで頂けません、なぜでございますか
父、松平広忠を、討ち離したのは、お気遣い無用です
父が討ち離されたのは、いたしかたない”
或いは、
信長とふたりきりで将棋を指しながら
”今川は敵です
いずれ、討つべきと思うております
その敵の顔を見たことがない
敵の懐に入り、見たい
敵を討つには、敵を知れと言います
信長様がお迷いなら、私はどちらでも構いません”
これが、わずか八歳の子の言葉とは
戦国時代を終わらせ、265年の江戸幕府の礎を築いた、あの方…
私はこの年齢まで、信長一本♪でしたが、
この竹千代の言葉に、心が、ぐらり
まだ、要チェックがありました
この信長と竹千代ふたりきりの会話を、聞いていたものがいる
天井裏に、潜んだ菊丸
主君と仰ぐ、竹千代の安否を気遣ってか、
それに加え、最新の情報をスクープせんと思ってか、菊丸
今の世なら、文春砲
菊丸さん、いい仕事しますね
さて、竹千代と、織田信弘の人質のトレード
竹千代が今川に行けば、
今川義元は三河全土を支配できるだろう
それによって尾張は、切羽詰まる
帰蝶を信長に差し出して盟約を結んだばかりの美濃
美濃にも波及するのは、免れないだろう
さて、どうなるのやら