いづれの御時にか
女御・更衣あまたさぶらひ給ひけるなかに
いと、やむごとなき際にはあらぬが
すぐれて時めき給ふありけり
「源氏物語」 は十一世紀の初め、平安時代の一官女の
「紫式部」 の筆による恋愛物語であることは、
周知の事実ですが…
なぜこの時代にこのような女性によって
一千年の長きにわたり愛され続ける文学作品が
生みだされたのか…
映画では、そんな謎を『源氏物語』 を軸にして
織り重ねて進んで行きました。
やっぱりその謎は分かりませんでしたが、
少なからず、紫式部の辿った人生を反映したのだろうと…。
光源氏の美しさ、妖艶なシーン、
おどろおどろしい怨念渦巻くシーン、
しばし一千年の昔に引き込まれてきました。