琵琶湖八景のひとつ 「煙雨比叡の樹林」
(近江八景としていましたが、琵琶湖八景が正しいです。申し訳ありません。)
先日 比叡山を訪れた時、正にその光景を見ることが出来ました。
比叡山延暦寺(天台宗)
延暦七年(788)
伝教大師・最澄が一乗止観院を建立し、薬師如来を安置したのが始まりです。
標高848m、西に京都、東に琵琶湖を望む比叡山は、
平安京の鬼門(北東)を守る山で、仏教のスーパースターを輩出しています。
鎌倉時代以降
栄西、道元、親鸞、法然、日蓮、一遍はここ天台密教の地で修業したのです。
究極の修行と言ってもいいくらいの 「千日回峰行」は
この霊山と京の町をひたすら歩き続け、断食の行「堂入り」に至る過酷なものです。
比叡山は僧兵の拠点としても有名ですが、
織田信長による全山焼き討ちをはじめ、幾度も災害に遭いました。
豊臣氏、徳川氏、天海大僧正の尽力でその都度再建されています。
現在の延暦寺の総本堂、「根本中堂・こんぽんちゅうどう」は
徳川家光(三代)により1641年(寛永19))に完成しています。
1994年、古都京都の文化財の一部としてユネスコ世界遺産に登録されました。
比叡山延暦寺の住所は滋賀県大津市坂本本町なんですけど、京都の世界遺産なんですね~
根本中堂(国宝)
門より奥は撮影禁止でした。
「不滅の法灯」
ここには1200年にわたり法灯が灯し続けられています。
法灯は3基、火が消えないよう菜種油を注ぐのも修行と言われています。
「油断大敵」
うっかりして油を切らし、火が消えるようなことがあってはいけない。
このことからこの四文字熟語が出来たと言われています。
大講堂(重要文化財)
本尊は大日如来
ここは僧侶が勉強をする所で、
経典に記されたことに対して問答形式で僧侶の試験が行われます。
本尊の祀られている前の左右の高い位置に
向かい合って台座が設けてあります。
そこに試験官の僧と受験生の僧が向かい合い、
一休さんのアニメでも見たことのある、
「そもさん! せっぱ!」
が繰り広げられます。
そもさん(作麼生) は、 如何に、とか さあどうだ
せっぱ(説破) は 答えてみましょう
お堂正面の右陣左陣には各宗派の宗祖の木像が祀られていました。
そして壁面には、延暦寺歴代の僧侶OBの肖像画、とても大きなのが
掲げてありました。
この肖像画、結構すごいんです。
根本中堂にも引けを取らない立派なお堂でした。
昼ごろには霧も晴れ、次第に見晴らしもよくなってました。
根本中堂
大講堂
御坊さまが境内を移動されてるところに出会えて、
京都市東山区の泉涌寺に引き続き、ラッキーでした♪
御坊さまに案内して頂きましたが、ユーモアを交えて有意義なお話でした。
今年の1月に詠んだ句がありました。
霊山に夕霧這うや回峰行